動物愛護センターにいたボロボロの子犬 寂しそうな瞳に保護団体代表は心を動かされた 「放っておけない。あなたを必ず幸せにするよ」

東京・足立を拠点に行き場を失ったワンコ、ニャンコの命を救い続ける保護犬猫カフェPETS(以下、PETS)。保護活動をスタートさせたのは2018年で、数多くの行き場を失ったワンコたちを幸せへと繋いできました。

2023年には茨城県の動物愛護センターに登録団体として認められ、PETS代表はその初回講習のために同センターを訪れました。同時に、現状PETSで過ごしているワンコたちが巣立っていきキャパシティが空いた際の「予定」として、引き出すワンコを職員と相談しようとも思っていました。

でも、その「予定」だけでは済まないのが代表の性格。結果的に、この日のうちに1匹のワンコを動物愛護センターから引き出し、PETSへと連れて帰ってくることになりました。

■寂しそうな目で代表を見ていた

引き出すことにしたワンコはまめたという生まれ間もない子犬で、そっくりなきょうだいと一緒に収容されていました。収容された際の詳細は不明ですが、どうも元野犬の子犬とのこと。

まだ生まれて間もなくして親とも離ればなれとなり、そして人間が変わるがわる出入りするなか、気づけば動物愛護センターのケージの中に連れてこられた元野犬きょうだい。ここまでの道のりを想像し心を痛めた代表ですが、PETSのキャパシティの事情もあり、きょうだいのうち最も状態が悪いまめたを引き出すことにしました。

■「トイレ、バッチリできました。おやつください!」

当初のまめたは誰にも心を開きませんでしたが、代表からのたっぷりの愛情を受け、PETSにいる他のワンコたちとの交流によって、まめたは少しずつ心を開くようになりました。そして、日々行われる様々なトレーニングもクリア。特にトイレは100%完璧で、トイレを終えると代表のもとへ「トイレ、バッチリできました。おやつください!」と寄ってくる姿も。お座りやハウスもすぐにマスターしてくれ、代表は「もしかしたら、この子はスーパー賢いお坊ちゃんかも!?」とベタ褒めです。

日々のお散歩もマスター。リードを引っ張ることなく、人間や他のワンコと歩調を合わせて歩くことができるお利口さんにワンコに成長してくれました。

保護当初よりも成長し現在の体重は約6キロほどとなり、表情も凛々しく動物愛護センターにいた頃とは別のワンコのよう。初めての人の前ではまだ固まってしまうことがありますが、それでもまめたは大きく成長してくれました。

そして、「家族として迎え入れたい」という優しい里親希望者さんが現れ、見事まめたは「ずっとのお家」を掴むことができました。

不安な思いを抱えて殺処分の淵まで立たされていたまめたでしたが、元気に巣立っていく後ろ姿を見て代表は「本当に良かった」と目を細めました。そして、PETSにいる他のワンコたちも、まめたのように幸せを掴んでもらえるよう、改めてその思いを胸に強く抱きました。

保護犬猫カフェPETS

https://profile.ameba.jp/ameba/pets-adachi203

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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