アサリの砂抜き時短ワザ 「50℃のお湯に」「冷蔵庫へ」「くぎを入れる」はNG

あさりなどの貝を食べていて、「ジャリッ」という感触は嫌なもの。しっかり「砂抜き」をしたいものですが、正しい方法を知っていますか? 「時短ワザ」などもよく聞きますが、はたして効果があるのでしょうか。東京ガスのくらし情報メディア「ウチコト」の公式X(@uchicoto_tg)では、数々の有名和食料理店で料理長を歴任した舘野雄二朗さんに、「あさりの砂抜きNG方法」などを聞いて紹介しています。

■おすすめできない「時短ワザ」

砂抜きの時短ワザとしてよく聞く以下3つのテクニック。しかし舘野さんによると、デメリットの方が多いようです。

▽50℃のお湯を使う

「約50℃のお湯で砂抜きをすると、20分ほどで終わる」という時短ワザですが、あさりは元々海水の中で暮らしていた貝なので、熱いお湯の中ではストレスを感じるそう。この時短ワザを使うと、うまく砂を吐かなかったりあさりが死んでしまったりする可能性があるとのこと。

▽冷蔵庫に入れる

「あさりを冷蔵庫に入れると早く砂抜きができる」という時短ワザもおすすめではありません。あさりは極端に暑いところや寒いところが苦手で、海の中で暮らしていた状態に近い「20℃弱の薄暗い場所」が快適に過ごせる環境のようです。そのため、10℃以下になる冷蔵庫に入れるのはあさりにとってはストレスだそう。

▽くぎを入れる

「鉄包丁や古くぎ」などの金属を入れておくという時短ワザについて、鉄分が出て水が海水の成分に近づくかもしれませんが、実はこの方法、科学的根拠はなくほとんど効果がないそう。また、衛生的にもやめておいた方が良いようです。

■昔から伝わる砂抜き方法がベスト

結局のところ、「昔から伝わる砂抜き方法」が一番おすすめのようです。時間がかかっても手間はそれほどかからないので、ぜひ試してみましょう。

▽用意するもの

・ バットor少し深さのある大きめのお皿

・ アルミホイル(蓋付きのバットならアルミホイルは不要)

・ 巻きす(平たい網などでも代用可)

・ 塩水(海水に近い3%ほどの塩水)

▽基本手順

①貝同士を軽くぶつけてこするようにあさりをよく洗う。

② バットorお皿に巻きすを敷く。

③その上に重ならないようにあさりを並べる。

④ 塩水をあさりが浸る程度(あさりが水から少し出るか出ないかくらいの量)に注ぐ。

⑤ アルミホイル(もしくはバットの蓋)をかぶせて6~7時間ほどおく。

※砂抜き前に洗う際、口が開いたあさりは死んでいるので、ある場合は除いておく。

※あさりは極端な寒さや熱さに弱いため、常温の水(25℃前後)で洗うのがおすすめ。

塩水に浸してしばらくするとあさりの呼吸管が出てきて、その状態であさりが水を吸い込んだり吐き出したりすれば砂抜きができます。あさりは薄暗い場所を好むため、バットにはアルミホイルやふたをかぶせるようにしましょう。

▽出典

・ウチコト 東京ガスのくらし情報メディア/あさりの砂抜き時短技にはデメリットが!?

・ウチコト 東京ガスのくらし情報メディア/プロに聞くあさりの砂抜きの基本! 時短ワザのメリット・落とし穴とは?

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