本州は春の気配も漂ってきて、もうすぐ冬も終わりですね。クマやウサギなどの野生動物は無事に冬を越せたのでしょうか。カナダのアルバータ州に住む地平線の菜の花さん（@DeXianno45272）は、ある朝、雪かきをしようとした時に、思いがけない動物に出会いました。

「雪かきしようかと考えてたら、うさぎが寝てるのを発見したのでしばし先送り…うさぎってこんな風に雪の中で過ごしてるのねー。初めて見た」とXに投稿。

リプ欄には、

「厳しい世界を生きぬく野生のウサギは、顔つきが違うな」

「雪見だいふくみたいになってる」

「かわいい！人間の感覚だと寒くないのか不安になる」

など、たくさんの反響があり大賑わい。「いいね」は27万件にもなりました。

地平線の菜の花さんにお話を聴きました。

ーーよく見つけましたね。

「実は最初にうさぎを見つけたのはカナダに長く住んでいる同居人で、普段からよく野生動物を見つけて教えてくれます。私だったら多分見逃していたと思います」

ーーうさぎは雪にまみれて寝ていたのですか。

「最初に見つけた時は眠っていたと思います。今住んでいる地域では冬に-40度になることもしばしばあり、-10～-20度くらいの日が多いです。この日も-16度くらいでした。最初に見つけた時は目が時々うっすらと開いたり、鼻が動いていたりしていて、凍っているというより、大雪が降ったので仮宿で休んでいるという印象でした」

ーー人を見ても逃げないのでしょうか。

「最初に見つけて数時間後に確認すると、投稿した動画のように覚醒した様子でよく動いていました。雪かきも『その日のうちにできたらいいや』というくらいで、特に急ぎの用事などもなかったので、しばらくそっとしておきました。うさぎは一年中家の周りでよく見ますが、いつも窓越しか、何mも離れたところからしか見たことがありません。大きな音を出したり、急に近づくと驚いて逃げたかもしれません」

ーーこの後、うさぎはどうしましたか。

「午後になっても滞在していました。この日は過去数年でも一晩の積雪が多く、雪かきに時間がかかることは分かっていたので、午後から『驚きませんように…』と祈りながら、できるだけ静かに雪かきをしました。幸いうさぎがいた場所は花壇のところで雪かきは必要なかったのですが、人間が４人も近くで作業していても動かず、こちらをじっと見つめていました。夜、布団に入る前に確認したところまだ滞在中でしたが、翌朝確認すると、かまくらと足跡が残っていました」

まるで巣穴のような「かまくら」に入っている野うさぎ。雪が寒さから身を守ってくれたのかもしれません。無事に春を迎えられるといいですね。

（まいどなニュース特約・渡辺 陽）