職場で許せる「服装・身だしなみ」は? スーツではない服装や茶髪→半数超が許容

昨今では従業員の多様性、個性の尊重が職場にも認められ “職場の服装”や“身だしなみ”はより自由になってきていますが、許容範囲といわれると判断に迷う人もいるのではないでしょうか。株式会社識学(東京都品川区)が、このほど発表した「職場の服装」に関する調査結果によると、許容できる職場の服装や身だしなみについては、「スーツではない服装」「茶髪」が半数を超えた一方で、「半袖Tシャツ(無地)」「結婚指輪以外の指輪」などは許容度が低くなっていることが分かりました。

調査は、従業員数10人以上の企業に勤める全国の20~59歳の会社員(職場で制服を採用していない/フルリモートの仕事をしていない)300人を対象として、2024年2月にインターネットで実施されました。

その結果、「職場の服装」の規定について、「オフィスカジュアル」(43.0%)、「スーツ」(25.3%)、「その他」(2.0%)など何らかの決まりがある人は70.3%となりました。一方、「希望する服装」については、41.7%の人が「自由」と答えており、何らかの決まりをもって出社しているものの、職場の服装は自由が良いという人が多いことが分かりました。

回答者からは、「自分は営業で外出して他社の人と会うことも多いため、基本スーツを着用している」(31歳男性)、「女性に対してはゆるい。ジーパンまではいかないが、かなりラフなパンツでも特に咎められないし、超ミニなどの風紀的な問題がありそうなもの以外はなんでもよい」(44歳女性)、「制限なく自由な服を着てよい。自身はストリートカジュアルのファッションを着ている」(45歳男性)といった声がみられました。

ちなみに、「初めてのアポイント」(52.7%)、「初顔合わせの方と自社で来客対応」(43.7%)、「社外でのプレゼン」(49.3%)、「社外の方との会食・接待などの食事」(41.3%)といった“初めて”や“社外”での対応時は「スーツの場合が多い」という回答が目立ちました。

では、自分自身の服装についてではなく、相手の服装についてどこまで許容できるものなのでしょうか。

オフィスワークで働く人の服装や見た目について「許容できるもの」を聞いたところ、服装については、「スーツではない服装」(66.0%)、「オフィスカジュアルではない服装」(41.7%)などが上位に挙がりました。

一方、「半袖Tシャツ(無地)」(35.3%)、「半袖Tシャツ(柄有り)」(25.0%)、「パーカー」(21.7%)、「短パン」(7.0%)などカジュアルに近づくにつれ、職場の服装として「許容できない」割合が多くなるという傾向がみられました。

また、見た目について過半数に達したのは「茶髪」(55.0%)のみで、「結婚指輪以外の指輪」(35.7%)、「派手なネイル」(21.0%)、「茶以外のカラーリング」(19.3%)、「金髪」(16.0%)といった“おしゃれ”が拡大するにつれ職場の服装における“許容度”は低くなっていました。

他方、相手が「接客業」の場合でみると、「オフィスワークでの見た目」と比較して“許容度”が上がったのは、「金髪」(19.0%)が+3.0pt、「茶以外のカラーリング」(21.0%)が+1.7pt、「男性のメイク」(23.3%)が+1.7pt、「おしゃれ用の色付きメガネ」(23.7%)が+0.7ptの4項目のみとなり、許容できる範囲が拡大することはなく、むしろ許容度が下がる傾向がみられました。

最後に、転職するとした場合、「職場の服装を重視する」と答えた人は45.7%となりました。また、職場の服装による「モチベーションの変化」については、68.3%の人が「モチベーションに服装は関係ない」と回答したそうです。

   ◇  ◇

調査を実施した同社は、「オフィスカジュアルとは言ってもどこまでが許容範囲なのか、常識の範囲内といってもどこまでが常識内なのか、従業員任せの曖昧にするのではなく明確にルール設定を定めることで、どんな格好であろうとも働く人たちの“ひっかかり”をなくし、誰もが気持ちよく働ける環境となるでしょう」と述べています。

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