「体重850グラムの野良の子猫が心配です」 制限ある中で保護されスクスク成長 「家族に迎えたい」と優しい人にめぐり会った
奈良県大和高田市を拠点に、猫の保護・譲渡やTNR活動を行う団体・たかだ地域猫ネットワーク(以下、たかだ地域猫)。同団体にある相談が寄せられました。
数年前にTNRに入った地域で「近所に生まれたばかりのメスの白ミケの子猫がいる。エサを与えているが、小さいのでとても心配。家に入れてあげたいけど、旦那さんが猫アレルギーでダメ。さらに里親になってくれそうな知り合いを当たったものの、見つからず困っている」とのこと。
あいにく、この時点での、たかだ地域猫ではキャパシティの問題から保護ができなかったものの、子猫が死んでしまうことだけはなんとしても避けたく、相談者にまずは捕獲してもらうことにしました。
■動物病院で一時預かり
捕獲器設置から数日後、見事子猫が入ってくれました。しばらくエサやりさんが子猫の世話を続けてくれ、後日たかだ地域猫のスタッフが子猫を迎えに行きました。
体重はまだ850g。すぐに動物病院へと連れていき、ウイルス検査を含む健康診断を実施。幸い全て陰性で、健康体であることがわかりました。しばらく動物病院で預かってもらうことにし、たかだ地域猫のキャパシティが空いたところであらためて保護し世話をすることになりました。
■いっさいの不安のない「ずっとのおうち」を掴んだ
すっかり心を許してくれた子猫。たかだ地域猫でお世話することになってからは、スタッフの間でこの子猫は「お姫さまのよう」と人気者に。4カ月ほど経過した頃には成猫に近い大きさへと成長してくれました。
さらにその後、様々な経緯を経て「迎え入れたい」という里親さんが現れ子猫は「ずっとのおうち」もゲット。ここまで紆余曲折を乗り越えてきた子猫ですが、現在は里親さんからのたっぷりの愛情を受けすっかり甘えん坊になりました。
あらゆる制限がある中ではありましたが、心ある人たちの善意によって救われた命。これからも、いっさいの不安がない幸せいっぱいの毎日を送ってくれることを願うばかりです。
たかだ地域猫ネットワーク
https://takadaneko.hp.peraichi.com/
(まいどなニュース特約・松田 義人)