未婚者が考える理想の世帯年収「1000万円以上」が最多 一方…結婚相手の年収を「重視しない女性」が半数超
未婚者の人が考える「理想の世帯年収」はいくらぐらいなのでしょうか。家計診断・相談サービス『オカネコ』を運営する株式会社400F(東京都中央区)が「オカネコ 結婚と子育てに関する意識調査」を実施したところ、「1000万円以上」が最多となり、平均値は「748万円」でした。一方、結婚相手の年収を「重視しない女性」が過半数を超えることも分かったそうです。
調査は全国の同サービスユーザー男女1020人を対象として、2024年2月にインターネットで実施されました。なお、回答者の年代は、20歳未満(0.2%)、20代(7.4%)、30代(17.4%)、40代(29.9%)、50代(28.1%)、60代(13.2%)、70代以上(3.8%)となっています。
はじめに、「結婚している」「結婚経験がある」と回答した641人に対して、「結婚を計画するにあたり、家計の状況に対して不安」について、「不安がある/あった」と回答した割合を年代別にみると、「20代以下」(68.8%)、次いで、「40代」(51.6%)、「30代」(51.5%)、「50代」(43.8%)、「60代」(40.0%)、「70代以上」(36.8%)と続き、若い世代ほど不安傾向が高いことが明らかになりました。
また、「夫婦の働き方(パート・アルバイト含む)」については、「共働き」(62.9%)が最も多く、次いで「片働き(妻、専業主婦)」(30.3%)、「片働き(夫、専業主夫)」(5.9%)と、依然として日本での「専業主夫」家庭は少ないということが分かりました。
夫婦の働き方を「共働き」と回答した403人に「お金の管理」について聞いたところ、「お財布は別々(二人の収入から一定の生活費をそれぞれ出し、残りは個別管理)」は49.6%、「お財布は一緒(二人の収入をすべて一つに合わせて管理している)」は47.9%と、両者に大差はなくほぼ半々の結果となりました。
「夫婦でお財布は一緒」と回答した193人にその理由を複数回答で答えてもらったところ、「家計収支の管理がしやすいため」(74.6%)や「無駄遣いを防ぐことができるため」(37.3%)などが上位となり、夫婦で協力して家計の管理をしていきたいという意向が読み取れる結果となりました。
一方、「夫婦でお財布は別々」と回答した200人では、「夫婦の生活費の分担が明確になるため」(52.5%)や「個人としての貯金がしたいため」(34.0%)など、夫婦それぞれで自立して家計の管理をしていきたいという意向が上位に挙がりました。
次に、未婚者379人に「理想の世帯年収」を教えてもらったところ、「1000万円以上」(25.1%)が最多に。次いで、「500万円以上600万円未満」(13.7%)、「700万円以上800万円未満」(9.5%)が続き、平均値は「748万円」となりました。一方で、「特にない」という回答も16.1%と少なくなく、6人に1人は結婚後の家計の理想を特に決めていないということも分かりました。
続いて、「結婚相手を選ぶ際に年収を重視します/しましたか」と聞いたところ、女性(413人)は「重視する/した」が45.3%、「重視しない/しなかった」が54.7%と、「重視しない」という考えを持っている人が過半数を占める結果となりました。
一方、男性(603人)では「重視しない/しなかった」が84.2%となり、女性の結果と比較すると「重視しない」という考えを持っている人は圧倒的に多くなっています。
また、全回答者に「子どもを持つことを考えるうえで、家計の状況に対しての不安」について、「不安がある/あった」と回答した割合を年代別にみると、「20代以下」(63.6%)が最も多く、次いで「40代」(53.1%)、「30代」(51.4%)、「50代」(43.2%)、「60代」(31.9%)、「70代以上」(25.6%)と続き、若い世代ほど不安傾向が高いことが明らかになりました。
さらに、結婚やお子さんを考えるうえで、家計の状況に対して「不安がある/あった」と回答した555人に対して、「自身の状況として当てはまるもの」を複数回答で答えてもらったところ、「どのように不安を解消したらいいか分からない/分からなかった」(40.9%)が最多となり、多くの人がお金の不安を抱えているにも関わらず、不安を解消するサポートが不足している現状がうかがえました。
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【出典】
▽株式会社400F「オカネコ」調べ