「君のワガママで買ったタワマンなんだから、管理組合とか全部やってね」そんなのあり? 念願のマイホーム…誰からも共感されない“悩み”

「新築マンションを購入した」「注文住宅を建てた」…こんな話を聞いたら、なんとなく「おめでとう~!」という雰囲気になりますよね。

多くの方にとっては念願のマイホーム購入ですが、実はそんなにうれしいことばかりではないのかもしれません。「そのせいでこんなことに…」と愚痴りたくなる状況もあるようです。「共感してもらえない不満」を抱えている人も、意外に少なくないのです。

■確かに好き勝手にさせてもらったけれど…

Aさん(関東在住、30代、主婦)は結婚2年目で念願のタワーマンションの一室を購入しました。結婚以来、ずっと人気エリアで部屋探しを続け、週末のほとんどを内見やインテリアショップめぐりに費やしてきたほど、思い入れのあるマイホーム購入だそうです。

一方Aさんの夫は「賃貸で別に不自由ないけれど、どっちでもいいよ」というこだわり少なめタイプ。はじめのうちは薄いリアクションにイライラしたものの、かえって自分の好みで全部決められるからいいや、とだんだん相談することも少なくなり…。実際に夫が手を動かしたのは契約書と住宅ローンの書類にハンコを押したときくらい。

「こだわりのない人でラッキー」と思っていたAさんでしたが、入居後、マンションの理事会や防災訓練、火災保険のやり取りなど、マンションにまつわるすべての「面倒なこと」について、夫がそのまま「Aさんにすべて任せる」状態になってしまったことに不満があります。

「全部君が好きで、自分で選んだんだから。その結果も自分でやってね? 僕は住んでいるからローン返済はするけど、それ以外は全部よろしく」

親兄弟や親戚、友人もAさんのマイホーム探しの熱中ぶりを良く知っていたため「これで大満足でしょう?」という反応。「そりゃあ全部自分の好きなようにさせてもらったんだから、マンションに関係することはちゃんと最後までやるべきじゃない?」と誰も味方してくれず、Aさんは今もすべてをひとりでこなしています。

■「自慢話みたいだから、あまり周囲にはしない方がいいよ」なんて…

大学を卒業してからずっと実家暮らしをしていたBさん(関西在住、40代、会社員)がマンションを購入したきっかけは、離婚した兄が子どもを連れて実家に戻ってきたことでした。

結婚願望もなかったBさんは、これを機会に1LDKマンションを購入することに。幸い、お金のかかる趣味もなく、実家暮らしで生活費も少なくてすんでいたため、それなりの貯金がたまっていたBさんは「現金一括購入」で1LDKの築浅中古マンションを手に入れました。

後悔したのはその後です。昔からの友人にマンション購入の経緯を伝えたところ「なんだ、それだけ現金があるならローン利率も低く抑えて借りられただろうに。10年は『住宅ローン減税』があるんだから、お金借りた方がメリットあったよ」と聞かされたのです。

住宅ローン減税…。なんとなく聞いたことはあるけれど、家族も不動産屋さんもそんなこと教えてくれませんでした。現金一括だったという話自体、「自慢話みたいだから、あまり周囲にはしない方がいいよ」とまで言われ、もやもやが残ったままだそうです。

■お祝いでもらった絵や壺、高いのかもしれないけど…

Cさん(関東在住、40代、主婦)夫婦はインテリアにこだわった注文住宅を建てました。新進気鋭と評判の建築家に依頼したこともあり、インテリア雑誌の特集ページに紹介されたこともあるこだわりの家です。

家づくりの過程をブログやSNSにUPしていたこともあり、親戚はもちろん友人や仕事関係の知人にも、新築をお祝いしてもらうことが少なくなかったそうです。

そのほとんどはうれしく思っているCさんですが、少しだけ困ったこともあるそうで……。

それが、趣味ではないインテリアアイテム。新築祝いとして絵画や壺、掛け軸や置時計など、「値段ははるかもしれないけれど、家に合わない!」という高級品を贈られることがあるのだそう。しかもその人が遊びに来るたびに引っ張り出して室内に並べないといけないのが、結構なストレスになっているとのことでした。確かに、こんな愚痴、「贈った本人」に届いたら大変ですから…誰にも言えませんね。

(まいどなニュース特約・中瀬 えみ)

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