国内最高齢パンダ「タンタン」28歳、食欲低下、投薬が不安定に 公式Xの日々の投稿が休止「体調管理に専念」

神戸市立王子動物園(神戸市灘区)は、同園で暮らす国内最高齢のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」(雌・28歳)について、体調悪化が認められることをホームページ上で報告した。数日前から液体栄養剤を飲まないなどの食欲低下傾向があるほか、投薬も不安定だという。これに伴い、同園の公式Xでおなじみのタンタンの日々の投稿も、体調管理に専念するため一旦休止。同園は「引き続き、タンタンの応援をよろしくお願いいたします」と綴っている。

■「たんたんさん、じゃあ#また明日ね」

2000年に来園したタンタンは、愛らしいフォルムに口角が上がった表情が人気で、「神戸のお嬢さま」と呼ばれる。20年7月に借り受け契約が一度終了して故郷の四川省に戻る予定だったが、新型コロナウイルスの流行で直行便がなくなり延期。21年春に判明した心臓疾患の治療のため返還が延期しており、22年3月からは一般観覧が中止されている。

人間なら80代。昨年時点で加齢の影響もあって食欲が低下し、1日の活動時間が100分程度に減っていた。

19日の発表では、「昨年10月ごろよりトレーニングに集中を欠いたり、散発的に薬を飲まず投薬が不安定になる状態が不安定になる状態になっていました」と説明。また、竹なども食べず、液体栄養剤のみで栄養を摂取していたという。その後は投薬の不安定さはやや改善したが、数日前から体調が変化。「今は栄養分が摂取できるよう、日中双方の専門家で検討している実施している状況です」としている。

同園の公式Xでは、タンタンの姿を毎日、投稿してきた。投稿の最後にはいつも、「本日もお疲れ様でした!たんたんさん、じゃあ#また明日ね」の一文。この文章は心臓病で観覧が難しくなったころから加えるようになったといい高齢で治療を続けるタンタンを見守る飼育員の思いが込められているという。かつて、取材に長年寄り添う飼育員2人はこう答えている。「タンタンのペースで心地よく過ごしてほしい。退勤時には『また明日な』とあいさつして帰るんです」

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