現在の勤務先に「今後も勤め続けたい」6割超…年代や年収と「勤続意欲」との関係は

現在の勤務先に「今後も勤め続けたい」と考えている人はどのぐらいいるのでしょうか。リスクモンスター株式会社(東京都中央区)が、このほど発表した「第9回仕事・会社に対する満足度調査」によると、6割超が現在の勤務先に「今後も勤め続けたい」と考えていることが分かりました。その一方で、「300万円未満」や「300~500万円」など十分な収入を得られていない層では、勤続意欲が全体よりも低くなっていることがみて取れたそうです。

調査は全国の20~49歳の男女600人(男女各300人)を対象として、2023年12月にインターネットで実施されました。

まず、「仕事・会社に対する勤続意欲」について、「今後も勤め続けたい(以下、勤続希望)」と答えた人は63.8%となり、「勤め続けたくない(以下、退職希望)」と答えた人の36.2%を大きく上回りました。

「勤続希望」と回答した割合を男女別にみると、「女性」(60.3%)より「男性」(67.3%)のほうが高く、世代別では、「20代」(59.5%)、「30代」(62.0%)、「40代」(70.0%)と年齢が上がるほど、勤続意欲が高くなっており、年収別では、「300万円未満」(58.2%)、「300~500万円」(61.3%)など十分な収入を得られていない層で勤続意欲が全体よりも低い様子がみられました。

また、勤続意欲を世代と年収を合わせて集計したところ、勤続意欲が低い順に「20代・800万円以上」(37.5%)、「20代・300万円未満」(50.9%)、「30代・300~500万円未満」(55.1%)、「30代・300万円未満」(57.1%)という結果になり、20代では単純に年収が低ければ勤続意欲も低いということになはならないこともみて取れました。

「勤続希望」と答えた383人にその理由を複数回答可で尋ねたところ、「安定した会社だから」(41.8%)が最も多く、次いで「やりがいのある仕事だから」(31.1%)、「職場の立地や設備がいいから」(23.8%)が続きました。なお、「安定した会社だから」は、男女別・世代別すべての属性において最多となっています。

一方、「退職希望」と答えた217人にもその理由を尋ねたところ、「給料が低いから」(39.6%)、「仕事にやりがいがないから」(29.0%)、「上司が信頼できないから」(16.6%)という結果になり、給料が勤続意欲に強く影響していることが分かりました。

次に、自身の仕事ぶりが「会社から適正に評価されていると感じるか否か」を調査したところ、「適正に評価されていると思う(以下、評価されている)」(48.3%)が「適正に評価されていないと思う(以下、評価されていない)」(51.7%)を下回りました。

「評価されている」と答えた割合を男女別にみると、「男性」(51.8%)が過半数となったのに対して、「女性」(46.8%)は半数を下回っており、適正に評価されていないと感じている女性が多いことがうかがえました。

年収別では「500~800万円」(56.9%)の層で「評価されている」の回答が半数以上となったものの、「300~500万円」(45.8%)や「300万円未満」(44.6%)においては、年収が下がるほど「評価されている」と感じる割合も下がる様子が浮き彫りとなっています。

また、「評価の適正性と勤続意欲の相関性」について、「評価されている」と答えた割合をみると、「勤続希望」(84.8%)が「退職希望」(15.2%)を大幅に上回った一方で、「評価されていない」と答えた割合は、「退職希望」(55.8%)が「勤続希望」(44.2%)を上回り、評価の適正性と勤続意欲に高い相関性がうかがえる結果となりました。

さらに、「勤続意欲と出世願望の相関性」について、「出世願望あり」と答えた割合をみると、「勤続希望」(76.0%)が「退職希望」(24.0%)を大幅に上回る結果となり、出世願望がある人のほうが、勤続意欲が高い様子がうかがえました。

最後に、時代遅れと感じる「働き方への取り組み」を複数回答で答えてもらったところ、「サービス残業」(32.3%)、「人員増加されず業務効率化が図れない」(30.7%)、「有給休暇が取得しにくい」(26.2%)などが上位に挙がり、中でも退職希望回答者(217人)において、「人員不足により業務効率化が図れない」(35.0%)や「サービス残業」(30.4%)の回答率が高くなっていることから、これらの項目が退職希望に繋がりやすいことが分かりました。

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