未婚男性の約2割「結婚するなら、自分より収入が高いパートナー」 未婚女性の場合は?
未婚率が増加傾向にある令和の現在、結婚に対する意識はどのようになっているのでしょうか。タメニー株式会社(東京都品川区)が実施した「結婚で重視したいこと」に関する調査によると、4割超の人が「結婚したい」と回答しました。また、結婚するなら「自分より収入が高いパートナーを重視する」と答えた割合は、男性が約2割だったのに対して、女性では7割弱となり大きな差がみられたそうです。
調査は、全国の20~49歳の未婚男女2412人を対象として、2024年2月にインターネットで実施されました。
まず、「結婚したいと思いますか」と聞いたところ、「結婚したい」と考えている人は全体の43.4%を占めました。一方、「結婚したくない」という人は8.6%に留まっています。なお、「結婚に興味がない」という人は32.1%でした。
「結婚したい」と回答した未婚男女1052人に対し、「結婚相手のどんなところを重視したいですか」と聞いたところ、「年齢」(54.9%)、「学歴」(71.8%)、「家事スキル」(55.7%)に関しては、「こだわらない/どちらとも言えない」と回答した人が多くを占め、「収入」においては、「自分より高い」を重視する人が44.2%となりました。
男女別に「収入」について詳しくみると、「自分より収入が高い」を重視する人が男性は19.1%、女性は66.1%となっており、大きな差が出る結果となりました。この結果について同社は、「”男女の賃金格差”や”将来不安”などもあり、パートナーである男性には収入の高さを求めてしまう傾向が依然として高い」と推察しています。
また、男性で年代による差が大きかったのは「年齢」で、30代と40代は「自分より年下を重視」(30代22.8%、40代34.0%)が「年上を重視」(30代19.6%、40代15.3%)を上回った一方で、20代は「自分より年上を重視」が32.8%と、「自分より年下を重視」の12.7%をはるかに上回りました。
一方、女性では、全ての年代で「自分より収入が高い」ことを重視する割合が最も多い結果となりました。年代が上がるにつれてその比率は高くなり、40代では71.8%に上っています。
続けて、結婚するときに「恋愛感情」と「条件」のどちらをより重視したいかという質問には、全体の62.9%が「恋愛感情を重視する」と回答。これを男女別にみると男性は66.4%で、女性は59.7%でした。
さらに「プロポーズ」については、「男性からする・してほしい」人が55.7%で半数を占めました。結婚式などのセレモニーは「こだわらない/どちらとも言えない」が40.7%となっていることから、お相手に合わせたいと考えている人が多いのかもしれません。「法律婚(入籍する)」を重視する人は55.9%で、「夫婦同姓」を重視する人は44.2%でした。
男女別に詳しくみると、「法律婚」(男性46.2%、女性64.3%)、「夫婦同姓」(男性36.9%、女性50.6%)となっています。昨今「夫婦別姓」においては話題になっていますが、この結果を見る限り現状は女性の多くが夫婦同性を選択するかもしれません。
またプロポーズにおいても、「プロポーズは男性から」(男性36.8%、女性72.2%)となり、男女で大きな差が出ました。これらの結果から、女性の多くは、従来の結婚のスタイルを望む人が多いことがわかりました。
男女×年代別では、20代は、男女とも「プロポーズは男性から」(男性48.7%、女性79.9%)、「結婚式などのセレモニーを行う」(男性45.5%、女性36.8%)、「法律婚」(男性55.0%、女性68.4%)、「夫婦同姓」(男性39.7%、女性57.3%)を重視する人が他の世代よりも高くなりました。
反対に40代は、男女とも「プロポーズは男性から」(男性29.1%、女性66.0%)、「結婚式などのセレモニーを行う」(男性14.6%、女性15.2%)、「法律婚(入籍する)」(男性38.2%、女性55.8%)、「夫婦同姓」(男性32.7%、女性39.1%)を重視する人が、他の世代よりも低い傾向にありました。
最後に、「結婚生活で重視したいこと」を聞いたところ、「共働き」に関しては重視する人が24.0%で、自分あるいはパートナーが「専業主婦(夫)」とした19.2%を上回りました。しかし、56.8%の人は「こだわらない/どちらとも言えない」と回答しており、共働きの強い希望はないものの、結婚したらそうせざるを得ないという事情があることがうかがえました。
また、「子ども」については48.8%が「ほしい」と回答した一方で、「こだわらない/どちらとも言えない」と回答した人は38.1%と4割近い結果となりました。なお、「家事・育児は1人が主に担当」を選択した人は12.1%にとどまっており、共家事・共育児が強く出る結果となりました。
しかし、男女別でみると女性の47.8%が「家事・育児は平等分担」を重視しているなかで、男性は30.9%となっており、現状ではやはり女性に家事・育児の負担が傾いており、未婚の男女にとってもそのように映っているのかもしれません。
男女×年代別にみると、「共働きを重視」(20代男性22.7%、20代女性33.4%)、「家事・育児は平等分担を重視」(20代男性31.2%、20代女性51.3%)となっており、20代は男女で差が開く結果となりました。なお、20代の約6割が「子どもはほしい」と回答しました。