クルマの「3ナンバー」「5ナンバー」 日産セレナはグレードで両方存在 どこが違うの?維持費は変わるの?

普通自動車には、「3ナンバー」と「5ナンバー」の違いがあるのをご存知でしょうか。両者はボディサイズと排気量で分けられており、中には同じ車種で3ナンバーと5ナンバーが存在するケースもあります。ナンバーが変わることで、クルマの維持費に違いがあると聞くことがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

■3ナンバーと5ナンバーの見分け方

3ナンバーと5ナンバーは、ナンバープレートに掲示されている「分類番号」の1桁目を指して使われる言葉です。1桁目が「3」なら3ナンバー、「5」なら5ナンバーと呼ばれます。

分類番号は、車両の用途と種別を表しています。3ナンバー車は「普通乗用自動車」、5ナンバー車は「小型乗用自動車または小型乗合自動車」で、どちらも人を乗せるのが主目的のクルマです。

■3ナンバーと5ナンバーの違いはサイズと排気量

クルマが3ナンバーと5ナンバーのどちらになるのかは、サイズと排気量で決まります。

   ◇   ◇

【3ナンバー(普通乗用自動車)】

以下の条件のどれか1つでも当てはまる

・排気量:2000cc超

・全長:4.7m超

・全幅:1.7m超

・全高:2m超

・車種例:

(ミニバン)トヨタ「ヴォクシー/ノア」/ホンダ「ステップワゴン」

(SUV)トヨタ「ヤリスクロス」/日産「エクストレイル」/ホンダ「ヴェゼル」/マツダ「CX-5」

(セダン・ワゴン)トヨタ「プリウス」/スバル「インプレッサ」

【5ナンバー(小型乗用自動車)】

以下の全ての条件に当てはまる

・排気量:2000cc以下

・全長:4.7m以下

・全幅:1.7m以下

・全高:2m以下

・車種例:

(ミニバン)トヨタ「シエンタ」/ホンダ「フリード」

(SUV)トヨタ「ライズ」/ダイハツ「ロッキー」

(コンパクトカー)トヨタ「ヤリス」/トヨタ「アクア」/日産「ノート」/ホンダ「フィット」/マツダ「MAZDA2」

   ◇   ◇

5ナンバー車は、いわゆるコンパクトカーが中心です。ただし数こそ少ないものの、ミニバンやSUVでも5ナンバー車は存在します。5ナンバー車はサイズが小さく、運転しやすいのがメリットです。一方3ナンバー車は広い車内空間を確保できます。

■3ナンバー・5ナンバー両方存在する車種も

中には同じ車種で3ナンバーと5ナンバーが存在するケースもあります。例えば日産セレナはグレードによってサイズが異なり、「ハイウェイスターV」と「LUXION(ルキシオン)」のみ3ナンバー車、他は5ナンバー車です。

以前はライバルのヴォクシーやステップワゴンにも5ナンバー車が存在しましたが、それぞれフルモデルチェンジで3ナンバー車のみになっています。

■3ナンバーと5ナンバーで税金は変わる?

結論から述べると、分類番号が違うからと言って税金が変わる訳ではありません。ただし3ナンバー車の方が、税金に「高い傾向」があるのは事実です。

▽自動車税は排気量基準だがナンバーは関係なし

毎年5月頃に支払う自動車税は、軽自動車を除いてクルマの排気量で税額が決まります。

   ◇   ◇

【2019年9月までに購入】

軽自動車:1万800円

排気量1000cc以下:2万9500円

排気量1000cc超~1500cc以下:3万4500円

排気量1500cc超~2000cc以下:3万9500円

排気量2000cc超~2500cc以下:4万5000円

排気量2500cc超~3000cc以下:5万1000円

排気量3000cc超~3500cc以下:5万8000円

排気量3500cc超~4000cc以下:6万6500円

排気量4000cc超~4500cc以下:7万6500円

排気量4500cc超~6000cc以下:8万8000円

排気量6000cc超:11万1000円

【2019年10月以降購入】

軽自動車:1万800円

排気量1000cc以下:2万5000円

排気量1000cc超~1500cc以下:3万500円

排気量1500cc超~2000cc以下:3万6000円

排気量2000cc超~2500cc以下:4万3500円

排気量2500cc超~3000cc以下:5万円

排気量3000cc超~3500cc以下:5万7000円

排気量3500cc超~4000cc以下:6万5500円

排気量4000cc超~4500cc以下:7万5500円

排気量4500cc超~6000cc以下:8万7000円

排気量6000cc超:11万0000円

   ◇   ◇

クルマのサイズが大きいほど、排気量は多くなる傾向があります。例えばアクアの排気量は1500㏄弱で、アルファードの排気量は2500㏄弱です。

一方で、サイズが大きくても排気量の少ない車種もあります。例えばホンダのステップワゴンは全長1800㎜と大きめですが、ガソリン車の排気量は1500㏄以下です。自動車税は、コンパクトカーのアクアなどと変わりません。

▽自動車重量税は車重で決まる

車検の際に納めることが多い自動車重量税は、その名の通り「車重」で税額が決まります。新車登録から12年以内の普通車では、税額は年間4100円/0.5トンです。

車重もサイズが大きいほど重い傾向があります。しかし3ナンバー車でも、小型のSUVなどは車重1.5トン以下のことが多いです。5ナンバー車でも多くは車重が1トンを超えるので、車重1.5トン以下であれば3ナンバー車でも5ナンバー車でも税額がほぼ変わらないでしょう。

▽環境性能割はクルマの性能などで決まる

環境性能割は自動車取得税に代わって課されるようになった税金で、車両を入手した際に納めます。税額は、そのクルマの価値(車両価格や経過年数が関わる)と環境性能に応じて変わります。 どれだけ大きなクルマでも、環境性能が優れていれば非課税になったり、課税割合が小さくなったりします。

■3ナンバーと5ナンバーでほかの維持費は変わる?

クルマの維持費と言えば、税金の他にガソリン代や保険料(自賠責保険、任意保険)などがあります。これらの金額も、ナンバーの種類で変わることはありません。

ガソリン代はそのクルマの燃費性能によって異なります。サイズが小さい方が低燃費なことも多いですが、ガソリン車とハイブリッド車の選択による影響も大きいです。 また自賠責保険料は3ナンバー車と5ナンバー車で全く変わらず、任意保険料もナンバーの種類による影響は受けません。

■ナンバーはサイズなどの目安に使おう

ここまでご紹介したように、3ナンバーと5ナンバーはクルマとしての分類こそ違うものの、税金をはじめとする各種維持費の基準になるものではありません。 ただし5ナンバーの方が全体的にサイズが小さく、3ナンバー車に比べて税金が少額な傾向があります。広さのある3ナンバー車にするか、サイズなどの目安に使いましょう。

(まいどなニュース/norico)

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