駅の改札口で荷物の受け渡しはダメなの!? 真相を鉄道会社に聞いた「禁止ではないが…」
「!お願い!
改札口では、お届け物等の受け渡しはできません。お届け物等は改札の外でお願いいたします」
改札口付近に掲示されたこんな文言のポスターがXで話題になりました。ポスターにはさらに「※こちらでの受け渡しや長時間の滞在が確認された場合係員が切符を拝見させていただきます。また、必要に応じて精算をさせていただきます」と記載されています。
この投稿に「ダメなんだね…初めて知った」「忘れ物を途中下車して改札で受け渡すとか、そんな感じで何度かやったことあるなぁ・・・違法行為だったのか・・・」と驚く声が寄せられたほか、「大回り乗車中に荷物の受け渡しができたらモノが安く運べてしまうからね」「キセル扱いされちゃうのか」などと理由を想像するコメントが寄せられていました。
■「改札口での物品の受け渡しを禁止する条項はありません」
筆者も家族に忘れ物を駅に届けてもらって改札の中から受け取ったことがあったので驚いて、JR西日本と大阪メトロに問い合わせてみましたが、2社とも禁止などのルールはないという回答で再度驚き、ポスターを管轄するJR東日本高崎支社に掲出の理由を聞いてみたところ…。
「一部のお客さまが業務用通路で物品の受け渡しをしていることを目撃する頻度が増えました。確認したところ、列車で上尾駅にお越しになり、物品受渡後、改札を出ることなく、同方面へお戻りになる様子が散見されたため、ご案内を掲出いたしました」
どうやら当該駅までの切符を購入することなく、荷物だけ受け取って戻るような人が多かったようです。ポスターは高崎線の上尾駅に2020年から掲出されていて、以前は鴻巣駅にもあったそう。ただし、「旅客営業規則では、改札口での物品の受け渡しを禁止する条項はありません」とのことでした。
また、受け渡しがよくおこなわれる改札脇の業務用通路は、「自動販売機の補充、店舗への納品等で大きな台車を押して通行します。お客さまの安全のためにも業務用通路でのやり取りはおやめいただくようお願いしております」としています。
大阪メトロでも物品の受け渡しを禁止する場合があるそうで、「受け渡しによって手回り品が既定のサイズ・重量を超過する場合」と「当社規則で不正乗車に該当する場合(使用資格を限定した乗車券等を受け渡し、複数人で使用するなど)」の2点をあげます。
もしも一度改札を出るなら、「定期券であれば、一度入場しても同一駅で出場することが可能です。ICOCAや通常の切符をご利用のお客様は改札口係員にお声かけください」。また「改札口付近で立ち止まる際は周囲のお客様の通行にご留意ください」とJR西日本は回答しています。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)