入学シーズン「小1の壁」に一石を投じる動画が話題に→「そばにいる時間は楽しくて短い」子育て卒業世代から体験談続々

小学校入学シーズンが訪れると、毎年話題になる「小1の壁」。共働き家庭が増えるいま、どう乗り越えていく?!その方法を模索するニュースやSNSへの投稿を見かけるようになります。

そんな中、「小1の壁よりも伝えたい」という語りかけから始まる動画がインスタグラムで話題となりました。

「『早く自立してくれよ』と思っていた自分や、『待ってね』『あとでね』を繰り返していた自分を後悔するほどのスピードで手がはなれていくということです」と続きます。そして最後に「小1の壁に備えるとともにぜひ、手をつなぐ、抱きしめる、そんなあたりまえのことをできるうちに、やらせてくれるうちに、たくさんやって下さい」と結びます。

この投稿には、「我が子も来年1年生。甘えん坊の我が子ですが、これからどんどん手が離れていくのかと思うと…寂しい。『あとでね』『ちょっとまってね』ばかり言っているなぁと反省」など、これから小1の壁を迎える人たちから「めっちゃ心構えします!」「気付きをありがとう」というたくさんのコメントが集まりました。

さらには、「小1の壁」を乗り越えた世代の人たちからも、その後の心境が集まりました。

■現役小学生&卒母世代からも届いた、今だから思う生の声

「泣きました。小6、4年、2年の母ですが、小学校に行きだして、成長も時が経つスピードも早すぎます。毎日、あとどれくらい一緒に居られるのだろうと。毎日が愛おしくて仕方ありません」

「ママこの絵本読んで~。面倒くさいなと思っていたこともあったけれど、いつの間にか気づいたら子どもが自分で読んでいて、寂しくて後悔しました。上の子なんて少しませていて、小学1年生から手を繋いでくれず、ふりほどかれました。楽になりたいと思っていた育児。でもあっと言う間に手が離れてしまいます。だから今、娘達は大学生だけど、めちゃくちゃ構ってまーす」

「我が家は中1長女、小6長男。長女は中学生になったとたん、何でも自分で決めるし、電車乗って1人で遊びに行ってしまう、絶賛反抗期。長男はまだ小学生だけど6年生ともなるともう反抗期始まって言うこと聞かなくなるし、対抗して口ばっかり出してしまう。もっと触れ合いの時間作っといたら良かったなと思います。ご飯の時間が少し遅くなっても、遊びに付き合ってあげたら良かったなと今では思います。その時は母も必死で毎日こなしてたんだけど、そんなに必死にならなくても良いよと過去の自分に言ってあげたいです」

「本当にその通りだと思います。うちはこの春社会人となり息子たち二人とも家を出ていきました。育てている時は本当に色々大変だったけど…。今思うと早かった…。本当に子どもが側にいてくれる時間は楽しくて短いです。だからこそ、一緒に過ごせる時間を大切にしてほしいと心から願っています」

すでに大学生や社会人のお子さんを持つ、卒母世代からの体験談も相まって、今まさに渦中にいる人はもちろん、乳幼児のお母さん業を奮闘する層は「気づき」として、子どもへの気持ちや接し方を振り返るきっかけになっているようです。

共働きや介護といった事情を抱える令和の家庭。そこで誕生した「小1の壁」という言葉は、より一層、渦中の親子を不安な気持ちにもさせます。「ピカピカの1年生!」ランドセルもスタンバイされ、希望に満ち溢れているはずなのに……

■投稿者も頭をフル回転で挑んだ「小1の壁」という体験

この投稿をされた愛田あいさん(@ai_oekaki_mama)は3人のお子さんを育てる母でもあり、漫画家としても活躍されています。そんな愛田さんに投稿についてお話をお伺いしました。

ーー愛田さんのお子さんは、今何歳でしょうか?今回の投稿は長男さんが小学校に入学された時の体験談からでしょうか?

「長男が8歳、長女が5歳、次男が2歳です。産休育休を経て仕事復帰していましたが、長男が小学校へ入学する前は『小1の壁』がどのくらい強敵か未知数で不安だったので、事前に情報収集をしたり対策をとることがスムーズに乗り切るためにも大事なことだと思います。

私も長男の入学前に先輩ママたちから、どのようなことが問題になってくるのか教えていただきました。小1の壁とは、一般的に"就学により仕事と育児の両立が困難になること"を指して言う言葉なんですよね。子どもの就学を通じて親が感じる大変さのことなんだと知りました。

両立が困難になる理由はさまざまあって、働き方や環境だったり、親のキャパやどれだけサポートしていきたいのか、子どもの気質や人間関係、色々な要素が絡んでいると、先輩ママのリアルな声から感じました。その当時、伺った先輩ママの声をまとめてインスタグラムに投稿したところ、多くの反響をいただいたので、やはり働くママはみなさんやりくりされているんだ……と感じました」

ーー実際に長男さんの小学校入学時は、どのうような工夫をされたのでしょうか?

「年間予定表や月間スケジュールを確認して、1カ所にまとめて書いておいたりしてました。復帰後は夕方以降の家事がなるべく少なく済むように意識して、決断したり悩んだりする手間が極力ないように努めていました」

学校行事、ほかのお子さんとの兼ね合いを考慮して年間スケジュールをきっちり押さえておくこと、1日のタイムスケジュールも無駄のない段取りでやり過ごしたといいます。

ーー小1の壁を乗り越えられて、当時を振り返って思うことはありますか?

「私の場合は、蓋を開ければ小1の壁はなんとか乗り越えられました。それよりも子どもの手が離れていくスピードの速さは予想外で驚きました。これは入学してみないとわからなかったし、過去の自分に伝えたいと思うことですね」

ーーそこで誕生したのが、今回投稿された子育ての「今」を大切にして欲しいというメッセージ動画だったのですね

「小1の壁という言葉に意識を向けがちで、当たり前の日常はスルーしがちだと思います。壁は情報があれば対策できる、でも今ある幸せは見逃したら取り戻せないということ。ぜひ、そちらにも意識を向けながら、後悔のない日々を過ごしてください」

愛田さんの動画にもあるように、「後悔するスピードで手が離れていくということ」ということは、筆者自身にも小学4年の子どもがいることもあり、最近感じていることでもあります。

「子どもたちが小さい時楽しいなんて思う余裕無かったけど、不思議と楽しかった思い出しかないです♪」

「子育ては、させてもらえるのは成人の18歳までと長い人生のうちの短期間です。いや、実際に食事をしたり一緒に出掛けたりできるのは、もっと短いですよ!」

投稿のコメントにはこのようなエールの声も散見され、小学生のお母さんである愛田さんご自身も励みになっているそうです。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・かわた まい)

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