離婚して2年、今さら後悔…別れた夫と復縁できますか「ルーズだったけど、おおらかな人だったな」【夫婦問題研究家・岡野あつこさんがアドバイス】

「ルーズなところがたくさんあったけれど、おおらかで優しい人だったな」。2年前に離婚した夫のよさを認識し、復縁を望む方からのご相談がありました。離婚するまでの過程では、義両親の心を傷つけてしまったことが悔やまれているそう。はたして過去を精算することは、はたして可能なのでしょうか。これまで3万8千件の相談に答えてきた離婚カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんが回答します。

■別れた夫、そして義両親との関係を取り戻せる?

【相談】44歳で5歳の娘がひとりいる会社員のシングルマザーです。2年前に離婚をしました。

7年間という結婚生活では、細かいことまで気になる私と、ルーズな元夫の性格が反発し合って、喧嘩の絶えない毎日でした。そして、一度「無理かも」と思うと、元夫と口をきくのもイヤになってしまった私は、我慢ができずに自分から離婚を切り出したのでした。

ところが離婚して2年たってみて、今の生活に慣れてきたタイミングで、少しずつ自分のなかで元夫への考え方が変わってきました。

「ルーズなところがたくさんあったけれど、おおらかで優しい人だったな」「掃除や洗濯といった家事を手伝うことは苦手だったけれど、子煩悩でいいパパだったのね」などと、元夫のいいところにあらためて気づくようになったのです。

5歳の娘も「パパはいつ帰ってくるの?」「パパに会いたい」と、元夫を恋しがっています。そして私自身も、最近は「復縁もアリかな?」と思うようになっています。

じつは先日、思い切って久しぶりに元夫に連絡をしました。すると、元夫はまだ独身で恋人もいないとわかりました。私からの連絡も、イヤがっている様子ではなさそうでした。

元夫との復縁に向かって動くにあたり、唯一気がかりなのは、彼のご両親のことです。離婚の際、私は義両親を傷つけてしまっていたからです。たとえば、離婚する前には、義両親に元夫への不満や悪口をまくし立ててしまったこともありました。

それにもかかわらず、優しい義両親は私に「そんな息子で申し訳なかった。別れたくなるのも仕方ない」と手をついて謝り、元夫のかわりに私と娘にまとまったお金を差し出したのです。

私も断ればよかったのでしょうが、当時の私は当然とばかりにそれを受け取ってしまっています。

今は、どんなふうに元夫に復縁の話を持ち出すべきか、そして義両親から受け取ったお金はどうしたらいいのかに悩んでいます。

■「反省」「謝罪」「感謝」を、義両親と元夫に伝える

【岡野さんの回答】「離婚はしないに越したことはない」は、私の長年の持論です。今回のケースのように、そのときは「別れるしかない!」と息巻いていても、いざ離婚をして時間がたってみると「本当にこれでよかったのだろうか」と後悔する人も少なくありません。人の気持ちは時間の経過とともに変わっていくこともあるのです。

ですが、こちらの都合だけで関係修復を申し出たとしても、元夫や義両親に簡単に受け入れてもらえるとは思えません。たとえ、元夫婦の間で「やり直そう」と話がまとまったとしても、義両親との関係はすぐに元通りになるとも考えにくいでしょう。

だからこそ、時間をかけて、順序を守って、じっくり前に進めていくことが大切です。

そのためのファーストステップは、子どもと一緒に義両親のもとに、あらためて挨拶しに行くことです。そして、「反省」と「謝罪」、「感謝」をきちんと伝えるようにします。

「あのときは感情的になり、思ってもいないようなひどいことを言ってしまったことを今でも後悔しています。私にだっていたらないところはたくさんあったでしょうに、大人げないことをして本当に申し訳ないことをしました。でも、そんな私を叱るどころか、娘のことも含めて心配してくださり、そのうえお義父さんとお義母さんの大切なお金までも用意してくださって、どれだけありがたかったことでしょうか。あらためてお礼申し上げます」というように。

さらに、孫のかわいさを伝えることも重要です。孫からの手紙や手づくりのプレゼントは祖父母の心をやわらかく溶かす効果が絶大です。「一度は離婚をしても孫は孫。またこうやって顔を見て、成長を知ることができるなら、復縁も悪くないだろう」と思い、復縁に協力してくれる可能性は残されています。

義両親との関係を再構築していくのと同時に、肝心の元夫に対しては自分の素直な気持ちを伝えましょう。コミュニケーションの機会をできるだけ増やしつつ、「あれから、あなたのいいところばかりを思い出すわ」「私も子どもも、やっぱりあなたが必要です」というように、元夫の心が開いていくように努めましょう。

◆岡野あつこ(おかの・あつこ) 離婚カウンセラー・夫婦問題研究家/課題解決型マッチングメディア「リコ活」アドバイザー

「離婚しないに越したことはない! 」をモットーに、3万8000件以上の結婚、離婚、再婚相談を受け、数多くの夫婦問題を解決に導く。カウンセラー育成にも力を注ぎ、「マリッジカウンセラー、夫婦問題カウンセラー養成講座」を開講している。

(まいどなニュース/リコ活)

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