子どもの4人に1人「頭が痛いと感じることがある」 知られていない「小児片頭痛」…親は何の対応もせずか

シオノギヘルスケア株式会社(大阪市中央区)は、このほど「子どもの片頭痛」に関する調査を実施しました。同調査によると、4人に1人以上の子どもが「頭が痛いと感じることがある」と回答しました。その一方で、子ども特有の頭痛「”小児片頭痛”を聞いたことがある」と回答した親はわずか2割にとどまることが分かったそうです。

調査は、7~14歳のこども、7~14歳の子をもつ親、学校の先生計1200人(各400人)を対象として、2024年3月にインターネットで実施されました。

調査の結果、7~14歳の子ども(400人)のうち、42.0%が「頭が痛い、もしくはだるい、重いと感じることがある」と回答。その一方で、子ども特有の頭痛「”小児片頭痛”について知っている」と答えた親はわずか22.6%にとどまりました。

また、普段の日常生活のなかで「頭が痛いもしくはだるい、重いと感じることがある」と答えた子ども(168人)のうち、30.0%が「週に1回程度」もの頻度で頭痛を経験していることが明らかとなりました。

一方、「”小児片頭痛”について知っている」と答えた親(90人)に、「小児片頭痛はどのくらいの頻度で発生すると思いますか」と聞いたところ、61.1%の親が「半年に1回程度」と回答し、親は子ども特有の片頭痛”小児片頭痛”の認知がないことに加え、頻発している現状も気づけていない傾向があることがうかがえました。

続いて、頭痛を感じる子どもに対し、「学校生活で頭が痛いと感じたときに、どのような行動をとりますか」と質問したところ、約3割が「何もせず、我慢する」と回答。その理由として、「解決方法がわからないから」「痛いというと仮病と思われるかもしれないから」などの声が挙がったことに加え、約7割もの子どもが「担任の先生に相談していない」ことが明らかとなり、頭痛を感じる子どもの多くが、痛みをひとりで抱え込んでしまう傾向にある様子がうかがえます。

ちなみに、日常生活のシチュエーションにおいては、「横になって休む」が約6割、「薬を服用する」が約4割に及び、学校生活で頭痛を感じる場合のほうが、頭痛へ対処できていないことが見て取れました。

また、「頭痛で悩むことのあるシチュエーション」について教えてもらったところ、「勉強に集中できないこと」が6割、「家族や友達との会話を楽しめない」が4割と、頭痛の痛みが生活に支障をきたしていることが分かりました。

次に、「”小児片頭痛”について知っている」と答えた親に対して、「小児片頭痛の対策に不安がありますか」と質問したところ、約4割が「ある」と回答し、親自身が子どもの頭痛の対応方法について不安に思っていることが明らかとなりました。

そこで、「小児片頭痛にはどんな対策があると思いますか」と聞いたところ、「薬を飲ませた」(28.9%)、「病院に行かせた」(27.8%)、「一定時間様子を見ることにした」(26.7%)といった回答が上位に挙がりました。

他方、「実際にとったことのある対策」では、「一定時間様子を見ることにした」(50.0%)が最も多く、次いで「寝かせた」(46.2%)、「薬を飲ませた」(42.3%)と続き、実際に対策をしようとすると、慎重になる傾向がみられました。加えて、「その時、子どもの頭痛は解決しましたか」と尋ねると、27.3%が「解決しなかった」と答えたことが分かりました。

なお、「”小児片頭痛”について知っている」と答えた親(90人)のうち、「小児片頭痛の原因と対策について、第三者に相談したり自身で調べたことがある」と答えた親は33.3%にとどまり、7割弱もの親が「相談したり調べたことがない」ことから同社は、「親にとって、子どもの頭痛は身近ではなく、実態について正しく理解できていないことが分かる。親子でよりコミュニケーションをとり、子どもの症状に対して理解を深めることが大切だと示唆される」とコメントしています。

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【出典】

▽シオノギヘルスケア調べ

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