巻き爪で歩きにくそうな外猫を獣医師が保護 適切な処置を受けた外猫は、その後「ずっとのお家」も掴むことができた

東京・江戸川区のとあるエリアで暮らしていた真っ白の外猫さん。毛並みと美人さんぶりにちなんで後に「雪美ちゃん」と名付けられました。

地元の動物病院・たんたんぺットクリニックを運営する依田さんは、雪美ちゃんが外で過ごしている姿を目撃した際、異変に気づきました。

どうも足先をかばうように歩いています。遠目には判断しにくいものの、伸び切った爪が「巻き爪」となる外猫は少なくありません。雪美ちゃんも「巻き爪」なのではないか、だとしたらきれいに切ってあげたいと依田さんは、保護のチャンスをうかがっていました。

■久しぶりに現れた雪美ちゃんを保護

雪美ちゃんはなかなか用心深く、依田さんが近寄るとササササーッと姿を消してしまいます。そんなことを複数回繰り返した後、そのエリアで姿を現さなくなってしまいました。

「大丈夫かなぁ、雪美ちゃん」「心ある人にお世話してもらっていると良いけどなぁ」と思う依田さんでしたが、数カ月後、雪美ちゃんを発見しました。相変わらず足先をかばうように歩いているため、「すぐ保護しなくちゃ」と、依田さんはネット、キャリー、そしてちゅーるを準備しました。

以前は逃げてばかりでしたが、この日は「ちゅーる」に釣られて警戒心ゼロ。すぐに保護することができました。

■伸び切った爪はまるでアンモナイトのよう

雪美ちゃんを動物病院に連れ帰り、体の状態を確認してみると、予想通りかなりの巻き爪。しかも長期間切っていなかったことで、爪自体が分厚くそしてグルグル。まるでアンモナイトのようです。幸い肉球を避けて伸びており、大きなけがなどはありませんでした。

当の雪美ちゃんもおとなしくお利口さん。おとなしく爪を切らせてくれました。

併せて体調もチェック。猫風邪をひいていたため、抗生物質を注射し、ノミダニ駆除も施し、落ち着いたところでエサを与えたところ、バクバク食べてくれました。お腹いっぱいになったところでぐっすり就寝。雪美ちゃんにとって長い1日が終わりました。

■エサやりさんが家猫として迎え入れてくれた

「雪美ちゃんが過ごしていたエリアでエサを与えていたであろう人を見つけ、『雪美ちゃんを家猫にしてもらえないか』とお願いしたい」……依田さんはそう考えながら、しばしの間、お世話しながらその人を探し続けていました。

その後、エサをあげていた人と連絡がつき、その願いを伝えると見事快諾。雪美ちゃんは、ここで幸せを掴むこともできました。

今ではこの優しい人のお家で、我が物顔で歩きまわっているという雪美ちゃん。この幸せな日々が1日でも長く続くと良いなぁと願う依田さんでした。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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