結婚や出産で「正社員を辞めた経験がある」女性は8割弱…「心身に負担」「時間的に難しい」などの声多く
正社員として働いていた時、結婚や出産で「退職した経験がある」女性は8割弱--そんな調査結果が、株式会社ビースタイルホールディングス(東京都新宿区)が運営する調査機関『しゅふJOB総研』による調査で分かりました。「正社員経験と退職」をテーマにした同調査によると、退職または雇用形態を変えた理由は、いずれも「正社員として働き続けるのは心身に負担がかかる」が最も多くなりました。
調査は、同社が運営する転職・派遣求人サイト『スマートキャリア』および求人サイト『しゅふJOB』に登録している既婚女性606人を対象として、2024年3月にインターネットで実施されました。
まず、「正社員として働いた経験」について尋ねたところ、半数以上が「6年以上」(51.5%)と回答しました。なお、子どもがいない人が「11.6年」に対して、子どもいる人では「7.4年」と約4年短くなっていました。
次に、正社員として働いた経験年数が0以外の人に「正社員として働いていたとき、結婚や出産で正社員外の雇用形態に変えた、または退職した経験がありますか」と聞いたところ、78.2%が「ある」と回答。
退職経験がある割合を子どもの有無別でみると、子どもがいない人が64.5%であるのに対して、子どもがいる人は80.1%と15pt以上多くなりました。
退職したことがある394人にその理由を複数回答可で聞いたところ、最も多かったのは「正社員として働き続けるのは心身に負担がかかる」(46.4%)、次いで「正社員として働き続けるのは時間的に難しい」(43.9%)、「家族の協力が得られなかった」(25.4%)が続きました。
他方、雇用形態を変えたことがある251人も、「正社員として働き続けるのは心身に負担がかかる」(51.4%)、「正社員として働き続けるのは時間的に難しい」(48.6%)、「家族の協力が得られなかった」(23.9%)という結果になり、退職した人と同様の結果となりました。
回答者からは、「事と仕事ワンオペが現実で、会社の制度が無い限りキャリアは捨てるしかない」「ダイバーシティとか騒ぎすぎだと思う。仕事一筋の人をもっと評価すべき」「何より会社の理解がないと始まらない」「ブランクに対してそこまで社会がナーバスになる必要もないのでは」といったさまざまな意見が寄せられました。