顔を摺り寄せフガフガ 人懐っこいパグの保護犬 若いワンコの前では態度を一変、頼もしいお兄ちゃんに
初めて会った人にも平らな顔をべたーっと擦り寄せて、フガフガデレデレと「遊んで」「構って」アピールをする、パグのチョロ助。「人懐っこい」ことには間違いないですが、人によっては「しつこい」「ウザい」かもしれない極端な甘えん坊です。
飼い犬だったチョロ助は2024年初めに行き場を失ったところを犬保護団体・restartdog LIEN(以下、リアン)に保護されました。
■自分より若いワンコに対しては大人な対応
ちょっと甘えが過ぎる以外は全く問題なし。行動もにぎやかで愛らしいチョロ助は、保護後、リアンに提携する預かりボランティアさんの家で過ごすことになりました。
この家には、むぎという中型の先住犬がいます。むぎの体格はチョロ助の倍ほどですが、推定5歳の成犬のチョロ助に比べ、生後1年ほどのまだ若いワンコです。まだまだヤンチャ盛りのむぎは突然現れたお兄ちゃんワンコ・チョロ助に、たびたび「遊んで」「構って」アピール。それまでは、人間に対してチョロ助がやっていた行動にもよく似ていますが、ここでのチョロ助はなかなか立派。なんと、むぎのアピールの前では、大人の対応を取るのでした。
一緒に散歩に行けば、先頭に立ってむぎを誘導するようなこともあり、その立派な姿に「『しつこい』とか『ウザい』なんて言ってごめんね」とつい反省してしまいました。
■バレンタインデーの嬉しい知らせ
この家に来てからわずか数週間後、2024年のバレンタインデーにチョロ助にうれしい知らせが届きました。「迎え入れたい」という里親希望者さんが現れたのです。
むぎとの波長もバッチリ合ってきたところでの卒業で、預かりボランティアさんは「こんなに早く?」と驚いていましたが、何よりこんなにかわいく、ときに立派なチョロ助が幸せをつかんでくれたことをおおいに喜びました。
■「うちのことなんて忘れるくらい幸せになってね」
チョロ助が巣立っていった後、むぎは「あのお兄ちゃん、どこかに行っちゃったの? もう帰ってきて遊んでくれないの?」と少し寂しげな表情を浮かべていました。少々複雑にも思う預かりボランティアさんでしたが、それでもチョロ助がむぎと一緒に過ごしてくれた時間は尊く、最後にこんな話を聞かせてくれました。
「チョロ助がうちに来てくれてむぎと一緒に過ごしたことなんて忘れてしまうくらい、これからは幸せな日々を送ってほしいです。これからの犬生でも里親さんに顔全面で思いっきりスリスリしてくれると良いな!」
(まいどなニュース特約・松田 義人)