2025年卒大学生の6割超「地元就職」を希望…理由の2位は「実家通勤は経済的に楽」1位は?
株式会社マイナビ(東京都千代田区)は、このほど「マイナビ2025年卒大学生 Uターン・地元就職」に関する調査結果を発表しました。同調査によると、2025年卒の学生の約6割が「地元就職を希望」していることが分かりました。就活生が地元就職を希望する理由にはどのようなことがあるのでしょうか。
調査は、2025年3月卒業見込みの全国大学生、大学院生(調査開始時点の大学3年生、大学院1年生)3017人を対象として、2024年3月~4月の期間にインターネットで実施されました。
その結果、2025年卒の学生が「地元就職(Uターン含む)」を希望する割合は62.3%(前年比0.3pt減)となり、2023年卒以降、3年連続で6割超えとなりました。
「地元就職を希望する理由」を複数回答で答えてもらったところ、「両親や祖父母の近くで生活したいから」(47.2%)や「実家から通えて経済的に楽だから」(37.5%)、「地元(Uターン先)での生活に慣れているから」(36.5%)といった回答が上位に挙がりました。
そのほか自由回答では、「何かあった場合に誰も頼ることができないのは心細い」「実家から職場に通えば最初は仕事のことに集中できそう」などの声がみられたほか、「子育てを両親に手伝ってもらったり、両親の介護が必要になった際に手助けをしやすい」「実家から通って老後に向けてお金を貯めたい」などの意見も寄せられました。
次に、「地元以外の地方で働いてみたいと思いますか」と聞いたところ、全体の44.4%が「働いてみたい」と回答。
そこで、「働いてみたい理由」を複数回答で答えてもらったところ、「趣味と仕事のバランスをとりたい」(36.0%)が最も多く、次いで「見聞を広げたり、新たな発見ができるから」(29.3%)、「住む場所にこだわりがないから」(28.2%)、「新たな人々との出会いが生まれるから」(28.0%)などが続きました。
また、「地元以外の地方で働いてみたいと思ったきっかけ」について自由回答で答えてもらったところ、「インターンシップで訪れてその場所での生活や仕事に興味を持った」「旅行で訪れて住みたいと思った」などの声が挙げられました。
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調査を実施した同社は、「大手企業で待遇や福利厚生による安定や安心を得たい学生がいるのと同時に、実家暮らしや両親のサポートを受けられる範囲に住むことで、金銭面や将来のライフイベントへの不安に備えたい学生もいるなど、社会人生活に安心や安定を求める気持ちは共通しながらも、それをどう実現するかのイメージが学生によって異なっている」と推察。
そのうえで、「企業は、学生それぞれの不安や、叶えたいライフプランやキャリアプランを理解し、自社がどうマッチングしているかを伝えていくことが求められる」と述べています。