「しばらく休業します」定食屋の貼り紙に、見知らぬ誰かが「お大事に」 あふれる応援メッセージに店主も返信…心温まる交流にほっこり

今はSNSで誰でも情報発信できる時代。近況報告したり、そこに誰かが匿名でコメントしたりという交流がとても身近になりましたよね。そんな中、シャッターに貼り出された「張り紙」をきっかけに、SNSとは一味違った「匿名の交流」を見かけたというお話が届きました。

■ただの「休業のお知らせ」かと思ったら…

会社員のAさんは、昼休みに会社近くの定食屋に行こうとしました。しかし、お店は休業中。シャッターに貼られたお知らせの紙によると「腱鞘炎治療のため、◯月〇日までお休みします」とのこと。

そのときは、「あ、お休みなんだな」と思うだけでその場を去りました。しかし次の日、同じお店の前を通りかかってビックリ!貼り紙に、誰かからの励ましのメッセージが書かれているではありませんか!

いろいろな筆跡で書かれたメッセージは、「お大事に」「早く治りますように」「また来ます」など、温かい内容ばかり。

それからも、通りがかるたびに増えていく優しい言葉たち。Aさんは、店の前を通りかかるときに貼り紙を見るのが日々の楽しみになっていったそうです。

■更新されていく貼り紙

1週間後には、そこに店主からのお返事も。「皆様ありがとうございます 治療に専念します!」と書かれた文字には、店主の感謝の気持ちがこもっていました。

そして2週間後、「手の状態がよくなってきたので、◯月◯日から店を再開します」のお知らせが!そこにも、見知らぬ誰かからたくさんの応援の言葉が書かれていました。

Aさんはメッセージを書かず、通りすがりに見ていただけでした。それでも、この多くの人に愛されてる食堂への想いは日々大きくなっていきました。営業再開したらぜひ食べに訪れたいな、と強く思ったそうです。

■感じた「手書きの温かみ」

「匿名でメッセージを書く」という点においては、貼り紙のメッセージとSNSのコメントは同じ。なのに、Aさんはこの交流に、SNSとは違う「特別感」を感じたようです。

その違いとは一体なんなのでしょうか。Aさんは、ざっくりと2つの点を教えてくれました。

ひとつは「限られた人しか見られないものであること」。SNSへの投稿は、アクセスさえすれば誰でも見られます。ですが店の前の貼り紙は、そこを訪れた一部の人しか見られないものです。

そしてもうひとつは「文字が手書きであること」。文字には書いた人間の人となりが、なんとなく見てとれることがありますよね。何気ない「がんばって」の一言でも、手書き文字を通して書いた人の気持ちが伝わってきたそうです。

SNSやアプリもいいけど、ペンをとって紙に書いた言葉には特別な魅力があります。大切な人に、たまには手紙などを書いてもいいかもしれませんね。

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