意外!択捉島の正しいルビは「えと・ろふ」か「え・とろふ」か…SNSで話題に

第二次大戦末期に対日参戦したソ連によって占領された北方四島。当時四島にはソ連人は一人もおらず、日本人は四島全体で約1万7千人が住んでいたが、ソ連は一方的に自国領に編入し、日本人を強制退去させ、今日に至るまでソ連、ロシアによる不法占拠が続いている。

今、SNS上では北方四島のひとつ、択捉島の読み方が大きな注目を集めている。

「長い間、『択捉』でどうして『えと ろふ』と読むのか謎だったのですが、娘の『わたしたちの札幌』を見て超腑に落ちました。『わたしたちの乙訓』で学んできた僕には気が付きませんでした」と紹介したのはMasato Konishiさん(@yalwai)。

Konishiさんが紹介したテキストによると択捉の読み方は「え・とろふ」。投稿を見たSNSユーザーたちはほとんどがこれまで「えと・ろふ」と読んでいたようで、数々の驚きの声があがっている。

Konishiさんに話を聞いた。

ーーこのテキストのタイトルをお聞かせください。

Konishi:北海道社会科教育連盟監修、令和2年新版の『わたしたちの札幌 4年上』です。

ーー択捉の読みについては。

Konishi:子どものころ、北海道の地名には「後志(しりべし)」「占冠(しむかっぷ)」など、他の地域と少し雰囲気の違った地名が多いなと思っていました。それでもたとえば「倶知安」は「く・ち・あん」「くっちゃん」のようにふつうの漢字の読み方と対応させて「そういうふうにしたのか」と納得できたのですが、「択捉」についてはどうしてこれが「えとろふ」になるのかさっぱり分かりませんでした。投稿にも書いたと通り「えと・ろふ」と区切っていたことや、地図によっては「エトロフ」とカタカナで書いてあったものもあったように思います。それもあって「これはそういうことになっているものなんだ」とずっと思っていました。

ーー長年の謎が解けました

Konishi:娘の持っていた『わたしたちの札幌』を見たところ、「え・とろふ」とルビが振ってあったので、「あ、これはすごく変な読み方をさせていたんじゃなくて、実は訓読みをふたつ重ねただけだったんだ」と気が付きました。文字どおり長年の謎が解けた感じでした。娘にありがとうと言いましたが、娘は「知ってたよ」とだいぶ冷ための反応でした。

ーー投稿への反響について。

Konishi:だんだん反響が大きくなっていったことから、自分と同じように「長年の謎」と思っていた人、そして同じように目から鱗が・腑に落ちた人が多かったのだとうれしかったです。「これまで『択捉』か『捉択』か分からなくなりがちだったが、これで迷わない」というのもなるほどと思いました。「モノルビの静かで美しい主張」と表現してくださった方もいましたし、「ウラジ・オストク」や「クアラ・ルンプール」「キリマ・ンジャロ」といったネタを提供してくださった方もありがたかったです。また択捉とは別件の『わたしたちの乙訓』のほうに反応してくださった人もいて、同窓会状態になったのもうれしかったです。

◇ ◇

読者のみなさんは「択捉」の正しいルビをご存知だっただろうか。

なお今回の話題を提供してくれたKonishiさんは「ことばの話で毎日おいしいご飯を食べている」ということで、日々、さまざまな気付きのある情報をSNS上で発信している。言語に興味のある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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