桃農家で暮らす猫 宅配便のトラックに乗ってしまい隣の地区へ 行方知れずのまま2週間が過ぎた
2024年1月4日、山梨県笛吹市の桃農家から、この家で飼っている外猫・ボンドくんが逃げ出してしまいました。
首輪を外した瞬間逃げてしまい、そのまま宅配便のトラックに乗り込んでしまったのだそう。ドライバーはそれに気づかず、ボンドくんは別の地域の配達先まで運ばれてしまいました。
■猫好きさんの間で有名な猫だった
このボンドくん、地元はもちろん全国の猫好きの間でも知られた存在。動物写真家・岩合光昭さんによる写真集が刊行される間近の出来事でもありました。
記念すべき写真集の刊行を控えた中での大事件です。岩合さんはXでボンドくん捜索を呼びかけ、千葉県のねこ友会ほか多くの団体や個人が拡散し、無事に桃農家の元へ帰ってくれることを願いました。
■隣地区でトラックから降りた目撃情報
数日経過してもボンドくんの捜索は難航。目撃した人によると、宅配便のトラックに乗ったボンドくんは隣の地区で降りたという情報も寄せられました。
幸いボンドくんは人好きで、名前を呼べば近づいてくるような性格。なんとか隣の地区で、事故などに遭うことなく無事に見つかることを多くの人たちが望みました。
■家猫が部屋の中から外を見つめるその先に…!
約2週間が経過したある日、とある民家の飼い猫が部屋の中から庭を見て固まっていました。目で何かを追う様子で、飼い主さんはこれまでの経験から「庭にどこかの猫ちゃんが遊びに来ているんだろうな」と察しました。
飼い猫の目線の先に目をやると、なんと捜索願いのビラで見たボンドくんの姿が!
この方はすぐにボンドくんを保護して、ビラの連絡先にこのことを伝えました。迎えが来るまでの間、逃げ出さないよう注意しなければなりません。ボンドくんに「ちゅーる」やフードなどを与えました。何日も食べていなかったのか、ボンドくんはむさぼるようにたいらげたそうです。
桃農家のもとへと戻ることができましたが、以前より痩せているのが気がかりです。すぐに動物病院を受診したとろこ、幸い病気もけがもなく、「しっかり食べればすぐに元気を取り戻すだろう」とのこと。
追加のエサをボンドくんに与えると、むさぼるようにバクバク。食べ終えると、ようやく落ち着いたのか、安心した表情で飼い主さんの顔を見つめていたそうです。
何はともあれ本当に良かった。ボンドくん、もう優しい人たちの元から逃げ出したりしないでね!
(まいどなニュース特約・松田 義人)