「壮大なおままごと」ガーデニング歴5年、SNSで絶賛される庭 キッチンカー仕様のミゼットは「私専用のティールーム」
「すごい…すてきすぎる」ーーガーデニング歴約5年の女性が手がけた庭が、ネット上で注目を集めています。白やピンクなど淡い色合いの花々がセンスよく並んでおり、キッチンカー仕様の軽バンを停めてティータイムを楽しむことも。SNSユーザーからは「こんなお庭のある家に住んでみたい」「あこがれる」「なんてすてきなティールーム」など感嘆の声が上がっています。「ガーデニング5年目の素人」と謙遜する投稿者さんに話を聞きました。
■色選びは「ファンタジーっぽい雰囲気」を意識
関東在住の女性「いとこ」さん(@itokosan)は2019年秋、自宅の一画に庭を作ることを思い立ちます。
「家の敷地に荒れた土地があったので、『イングリッシュガーデンのようなお庭にして、そこでアフタヌーンティーを楽しもう!』という目標を掲げました。直後にコロナが蔓延して家で過ごす時間が多くなり、ガーデニングが思いのほかはかどりました。イギリスに行きたくても行けない日々が続いたコロナ禍に、おうちでイギリスに行った気分を楽しめたらいいなと、目指せイングリッシュガーデン!の精神でお庭作りを進めました」
いとこさんの庭の特長は、淡い色合いの花が多いこと。SNS上でも「色の組み合わせが最高」といった反応が目立ちます。
「基本的には自分の好みの色ですが、ファンタジーっぽい雰囲気になるよう意識していることと、赤、黄色、オレンジのような濃い暖色は入れないようにしているのがこだわりです。園芸店に行くと色とりどりのお花が売っており、特にパンジー、ビオラ、チューリップはついいろいろなカラーを植えたくなってしまうところですが、あえて同じ色をたくさん植えて、統一感を出すようにしています」
現在、育てている花は、冬から春にかけてはパンジーやビオラ、3月から4月中旬まではヒヤシンスやチューリップ、ムスカリなど。バラの品種は、ピエールドゥロンサール、フランソワジュランビル、オリビアローズオースチンなど。「バラに合わせるお花として、ジギタリス、デルフィニウム、オルレアも気に入っています」
庭仕事は日差しの強さや真夏の水やりなど苦労がある一方で、丹精した花の開花には喜びを感じるといいます。
「まだガーデニングを始めて5年目でわからないことも多いのですが、毎年春に『ここはこうすればよかった』など改善点が出てくるので、これから経験を積んで、より自分好みのお庭を作っていけたらと思っております」
■ミゼット2は「私専用のティールーム」
いとこさんが庭仕事の休憩で欠かせないのが、「私専用のティールーム」というミゼット2の存在です。
「1年ほど前、たまたま通りがかった中古車販売店の店先で見かけて、小さくてかわいい車に一目ぼれしました。中を見せていただいたところ、もともとキッチンカー仕様になっていたので、これはお庭でキッチンカーのようにして使いたい!と思い購入しました」
車体の色は、庭のピンクの花と相性がいいようにミントグリーンに塗り替えるこだわりぶり。だからこそ、ティータイムは格別のようです。
「朝や夕方の庭仕事中の休憩として、1人でティータイムをして一息いれるのが習慣です。焼いておいたスコーンやお菓子の残りがあれば紅茶と一緒にいただきます。気取らない雰囲気の中で、素朴ながらもおいしいスコーンやお菓子を紅茶とともにいただけるイギリスの田舎のティールームが大好きなので、雰囲気だけでも近付けるよう、食器やデコレーションアイテムもイギリスから調達しました。今年はイギリスで購入してきた製菓材料や紅茶も活用したアフタヌーンティーを楽しみました。スコーンに欠かせないクロテッドクリームも切らさぬようストックしています」
いとこさんの熱意に旦那さまはリスペクトを込めて「壮大なおままごと」と評したのだとか。いとこさんは「なんて的確な表現なんだろうと思いました」と笑います。
ちなみに現在のところミゼット2で外出したことはないそうで、「私はペーパードライバーなので、今年は運転の練習をして、近くの買い物ぐらいには行けるようになりたいと思っています」。
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いとこさんはXやインスタグラムで庭の動画や写真を発信しており、1.5万を超えるいいねがつくことも。
「ガーデニング5年目の素人が作った、そんなに広くもないお庭を想像以上にたくさんの方にいいねしていただけて、驚きと喜びでいっぱいです。今まで頑張ってきてよかったなぁとしみじみ思いました。自分だけでなく多くの方にも楽しんでいただけたことがとてもうれしいです」
(まいどなニュース・金井 かおる)