『虎に翼』家裁設立へ寅子に“名アシスト” 三山凌輝が語る、弟・直明の成長「戦争を経て彼は変わった」
今週放送された連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合ほか)第11週「女子と小人は養い難し?」では、寅子(伊藤沙莉)が家事審判所と少年審判所を合併した家庭裁判所の設立に向けて奔走する姿が描かれた。本日6月14日に放送された第55回で、「東京少年少女保護連盟」のメンバーとしての思いを語り、“名アシスト”をした寅子の弟・直明を演じる三山凌輝に、役への思いを聞いた。
『虎に翼』の脚本をつとめる吉田恵里香の作品への出演は『生理のおじさんとその娘』(2023年/NHK総合)に続いて2作目、朝ドラには初出演となる三山。本作への出演が決まったときの心境を語った。
■朝ドラ出演「ひとつの目標だった」
「出演が決まったときは、ただただ、嬉しかったです。NHKの朝ドラという伝統ある作品に携わせていただくのが、自分の中でひとつの目標でした。僕の人生設計図の中で、このタイミングで朝ドラに出演させていただけることが本当にありがたいですし、『虎に翼』が自分の中ですごく大切な作品になるだろうということは、クランクイン前から確信していました。
吉田恵里香さんは、攻めたテーマを扱いながら、共感を得る物語に仕上げる天才的な脚本家だと思います。人間として泥臭い部分や、矛盾している部分を綺麗事でなく台本に落とし込んでいて、現代にもマッチする物語になっていると感じます」
■「戦争を経て、直明の中で何かが大きく動いたんだと思います」
直明の活躍も含めた、今後のドラマの見どころを聞いた。
「『虎に翼』は、時代が全然違うのに現代の問題とリンクしていて、今を生きている皆さんがすごく共感できたり、心にスッと入ってくるような瞬間がたくさんあるのではないでしょうか。法律という大きなテーマを扱いながら、コミカルな部分もあって重くなりすぎず、なおかつ『他人事じゃない』と考えさせられて、素敵なバランスで楽しめる作品です。
家族からたくさんの愛情を受けて育った直明が、戦争を経て、自分の中で初めて何かが大きく動いたんだと思います。戦災孤児に手を差し伸べながら、“お姉ちゃん”・寅子の側でどういう『あり方』をしていくのか。直明という、人間として成長段階にあるひとりの青年の物語も楽しんでいただけたらうれしいです」
直明と寅子は、これからいかにして戦後の混乱を生きる子どもたちを助けていくのだろうか。見守りたい。
(まいどなニュース特約・佐野 華英)