飢えで朦朧?山中の窪地で身を寄せ合う6匹に子犬 栄養を取ってダニに刺された体も清潔に 「元気に成長したらもっと幸せになろうね」
静岡県内のとある山の中。窪んだ場所があり、生まれて間もない野犬の子犬6匹が身を寄せ合い塊になっていました。
近くに母犬の姿は見当たらず、子犬たちはいずれもダニに刺されて皮膚が腫れ上がっています。
■栄養不足なのか、どの子犬も目がうつろ
ずっと何も食べていないのか、どの子犬も目がうつろ。ぼんやりした瞳で人間を見ています。動きが鈍く、吠えることもありません。
「このままではまずい」と地元の保護団体・アニマルフォスターペアレンツでは、この子犬6匹を迷わず保護しました。スタッフの家に6匹を連れ帰り、すぐに体をシャンプー。皮膚が赤く腫れているだけでなく、汚れやカサブタがあちこちにありました。シャンプーが染みているかもしれませんが、子犬たちは抵抗せずただただスタッフのシャンプーを受け、無表情でした。
■ご飯を前に急に激しく動き始めた
子犬をきれいにした後は、すぐにたっぷりのエサを与えました。すると、子犬たちはエサを前に活発になり、我先にとムシャムシャ食べ始めました。焦るあまり、きょうだいの頭にガブりついてしまうワンコもいるほど。相当な空腹だったことがうかがえました。
■今は皮膚治療も含めた健康観察中
元気と体力をつけることを最優先に、スタッフはできるだけ栄養価の高いエサを毎日与えました。数日が過ぎると、6匹は日に日に元気になり、皮膚の状態も良くなってきました。
現在は健康面の観察し、いずれのワンコもしっかり体力をつけられるよう取り組んでいます。いずれは1匹ずつ念入りな人馴れトレーニングをして、タイミングをみて里親募集をすることになりそうです。
あのまま山の中の窪地で過ごしていたら、長くはなかったであろう6匹の命。これからスタッフの元でかわいくて元気なワンコに成長してくれることを願うばかりです。
(まいどなニュース特約・松田 義人)