自分が、家族が、ペットが…「昨年の夏に、自宅で誰かが熱中症になった」経験があるのは約2割 毎日エアコンを朝までつけっぱなしで寝る人は半数
気象庁の2024年5月の発表によると、2024年の夏も全国的に平年より気温が高くなる見込みとされています。株式会社一条工務店(東京都江東区)が実施した「夏の住まいの暑さ・湿気に関する意識調査2024」によると、約5人に1人が昨年の夏に「自宅で家族の誰かが熱中症になった」経験をしたことが分かりました。夏の就寝時に「ほぼ毎日エアコンを朝までつけっぱなしで寝る」という人はどのくらいいるのでしょうか。
調査は、全国の10~70代以上の男女927人を対象として、2024年4月にインターネットで実施されました。
その結果、全体の86.7%が「昨年の夏、記録的な猛暑が理由で外出を控えたことがあった」(よくあった27.4%、あった35.0%、ややあった24.3%)と回答しました。
また、「自宅で熱中症になった経験」については、「なったことはない」(80.8%)と答えた人が約8割を占めた一方で、「自身がなった」(9.2%)や「家族がなった」(12.0%)、「ペットがなった」(1.7%)など、約2割が自宅で誰かが熱中症になった経験があることが判明しました。
続けて、「夏に、寝室が暑くてよく眠れないと感じることはありますか」と尋ねたところ、「感じることがある」(よくある26.0%、ある31.0%、ときどきある29.7%)と答えた人は8割以上にのぼり、寝室の暑さが多くの人の睡眠の質に影響を及ぼしていることが分かりました。
そこで、「睡眠時に実施している暑さ対策」について複数回答で答えてもらったところ、8割以上の人が「エアコンをつける」(80.4%)と回答。また、約半数が「ほぼ毎日エアコンを朝までつけっぱなしで寝る」と答えています。
「エアコンをつけっぱなしで寝ることがある」と回答した696人に、「エアコンをつけっぱなしで寝るときに気になること」について複数回答で答えてもらったところ、「電気代」(71.3%)がダントツに。ほか、「のどや肌が乾燥する」(59.8%)、「身体が冷えすぎる」(48.7%)など、健康面での不調が気になるという回答が続きました。
次に、「夏場における自宅内の湿気」について尋ねたところ、全体の82.2%が「気になる」と回答。「自宅内の湿気が気になる」と回答した762人に、「湿気が気になる場所」を複数回答で答えてもらったところ、「寝室」(55.0%)、「リビング」(54.5%)、「浴室」(45.8%)といった場所が上位に並びました。
また、「自宅内で湿気が多いと気になること・困ること」では、7割弱が「カビ・ダニの発生」(68.3%)と回答したほか、「部屋のにおい」(50.2%)や「部屋干しが乾かない」(48.1%)と答えた人も約半数にのぼりました。
さらに、「現在の自宅の断熱性能が低い(夏は暑く、冬は寒い)と感じていますか」と尋ねたところ、4人に3人以上が「低いと感じる」(76.1%)と答えています。
また、全体の96.5%が「もしこれから一戸建てやマンションを買うなら、家の断熱性能を重視する」と回答し、「快適な室温に保てる」(88.0%)や「光熱費を節約できる」(77.5%)、「結露が発生しにくい」(63.4%)といった意見が多く寄せられたそうです。