飼い主に捨てられた子猫…臆病でベッドの下から出られず…「お尻トントン」を要求できるようになるまで

猫のダイヤちゃんは、生後4カ月くらいの時に家族が決まり、愛護団体NPO法人ねこけん(以下、ねこけん)を卒業した。だが、ダイヤちゃん自身には何の問題もなかったが、2022年10月、ねこけんに戻されてしまったという。

「ダイヤちゃんと一緒に迎えてもらった子猫が、譲渡時からトイレ以外の場所でうんちをしてしまい、飼い主さんは何年もそれを拾い続けていました。しかし、ついにご家族様が疲れ果ててしまい、2匹揃ってねこけんに戻されたのです」

■人見知り

数年ぶりにねこけん帰って来たダイヤちゃん。「しばらく離れていたシェルターに戻って来たので、落ち着いてもらうために一定期間ケージ暮らしをしてもらいました。もともと怖がりだったこともあり、ベッドの下に隠れてなかなか出てきませんでした。ご飯も人がいない時に出てきて食べていました」

怖がりの子、環境の変化になかなかなじめない子はいる。ただ、そこで焦ってはいけないという。

 「彼女なりに、変化を受け入れようと一生懸命なのです。無理や強引さは今のところ不要です。ただ、そろそろ慣れてくれてもいいかなあと思いました(笑)」

メンバーは、猫じゃらしで遊んだり、ケージの外からそっと触れたり。ここは安全で安心なところだと理解してもらうために工夫した。

半年後、まだ譲渡会に出られるほどではないが、可愛い顔をして「お尻トントン」を要求できるようになったダイヤちゃん。その後、誰にでも甘えられるようになり、無事譲渡会に参加。優しい里親に巡り会ったという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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