甲羅のように固まった毛玉を背負った外猫 「助けてあげて」とSOS 歯がなかったおばあちゃん猫は安住の家に迎えられた
「長年にわたって固まった毛玉を背負い引きずりながら歩くさくら猫を保護したい」
猫のあらゆる困りごとを解決する会社「ねこから目線。」にこんな相談が持ちかけられました。
相談者さんはこの毛玉ちゃんの保護を自力で何度も試みましたが、警戒心が強く、近寄ればすぐに逃げてしまうそうです。保護を試みて1年あまり。プロに託したというわけです。
■話には聞いていたものの、その姿に愕然…
数日後、「ねこから目線。」のスタッフは現場に向かい捕獲器を設置。毛玉ちゃんが現れるのをしばし待ちました。
30分ほどで姿を現してくれましたが、その姿を見て愕然。話に聞いていたものの、まさかここまでとは……。
スタッフも「これはあまりにひどい。なんとしても救ってあげたい」と思いましたが、この日はあいにく捕獲器に入ってくれず、翌日からの雨を避けて、数日後に改めて保護に向かいました。
■「かつおのたたき」作戦で無事保護!
この日は、相談者さんが毛玉ちゃんのために「かつおのたたき」を用意してくれ、捕獲器の中に置きました。毛玉ちゃんは警戒しながらも、その匂いに釣られて捕獲器の中へ。「かつおのたたき」に舌鼓しているところで扉を閉め、無事に保護を成功させました。
■どっさりの毛玉はなんと500gだった
保護後スタッフは大阪のTNR支援動物病院に毛玉ちゃんを連れていき、甲羅のように固まった毛玉のカットを依頼。翌日、毛玉ちゃんを迎えにいくと、カットされた毛玉ちゃんの毛がどっさり。まるで「分身」のようです。
計ってみると、なんと500gほどあったとのことで、体の小さい毛玉ちゃんにとってはかなりの負担になっていたことでしょう。
そして、肝心の毛玉ちゃんは…サッパリした姿に大変身。獣医師によれば、毛玉ちゃんはかなりのおばあちゃん猫で、歯は1本も残っていなかったとのこと。
外猫として生き抜いてきた毛玉ちゃんを思うと胸が苦しくなりますが、なんとか保護され、重い毛玉を取ってもらえたことは本当に良かったです。その後、毛玉ちゃんは相談者さんの家に迎え入れられることとなり、安心して過ごせる環境もつかむこともできました。
相談者さんが作ってくれる大好きな「かつおのたたき」を食べて、穏やかな余生を送ってね。
(まいどなニュース特約・松田 義人)