母猫とはぐれた不安げな子猫 優しい保護主さんとの出会いが運命を変えた
関西のとあるエリアで、母猫とはぐれてしまったと思われる子猫が歩いていました。後につけられた名前は「てんちゃん」。心ある人が保護してんちゃんの世話をしていました。
■トライアル時に見せた「排水溝との格闘」
保護主さんのたっぷりの愛情を受けてスクスク成長。後に、猫のあらゆるサポートをする会社「ねこから目線。」を介して、てんちゃんの里親募集がスタートしました。
程なくして「迎え入れたい」という里親希望者さんが現れました。この家には「むーちゃん」という先住猫がいるとのことですが、相性はどうなのでしょうか。まずはトライアルとし、てんちゃんは一定期間この家で過ごすことになりました。
てんちゃんはこの家にあるものに興味津々。この家のお母さんの食器を洗う側に寄り添い、水の流れをずっと見つめています。お母さんが洗い物を終えると、てんちゃんは排水溝の穴に水が消えていくことを不思議に思ったのか、シンクに降りて排水溝と格闘。
……それは良いのですが、この際も水を浴びてズブ濡れです。それでも好奇心のほうが勝るようで、全く気にも留めず「排水溝の謎」を追求し続けるてんちゃんでした。
■あなたたちはきょうだい? すぐに打ち解け正式譲渡へ
先住猫・むーちゃんの相性ですが、対面した際はお互いに一瞬身構えていたものの、すぐに打ち解け、仲良くにゃんプロ。激しくジャレ合うてんちゃんとむーちゃんのその姿は、まるで長く一緒にいるきょうだいのよう。その日の晩から2匹は一緒に寝るほど仲良しになり、常に行動をともにするようにもなりました。
2匹一緒にお座りしシンクロしたり、お母さんの様子を見ていることもあり、その息はピッタリ。見事てんちゃんはここで「ずっとのお家」をつかみ、そしてむーちゃんという素敵な相棒との幸せな猫生を送ることになりました。
■保護主さんとの再会時はまるでお礼を伝えているようだった
後日、この家にすっかり馴染んだてんちゃんの様子を見に保護主さんと「ねこから目線。」のスタッフが訪れました。
てんちゃんは保護主さんのことをよく覚えており、すぐに寄ってきて以降1時間もジャレ続けました。その際のてんちゃんのうれしそうな表情は、保護主さんにお礼を伝えているかのようで、なんともほっこりする場面でした。
幸せをつかんだてんちゃん、相棒のむーちゃんといつまでも元気で楽しく過ごしてね!
(まいどなニュース特約・松田 義人)