色とりどりのロボット作品が全部、はさみ1本で!? まさかの素材で作るアート作品、岡山で初個展
ストローを使った造形作品を手がける「ストローアーティスト」が岡山市北区建部町福渡地区にいる。地元で理容店を営む平田慎一さん(44)。たけべ八幡温泉(同建部上)で開催中の初個展では、持ち前の巧みなはさみさばきで繊細に仕上げられた竜やロボットたちに出合える。30日まで。
翼を広げ、長く柔らかそうな体毛をまとった鳳凰(ほうおう)は何とも優美。身をくねらせて天を目指す竜は鋭くとがったうろこが力強い。
はさみ一本で表現する能力は本業で培った技術のたまもの。加工したパーツ同士を編み込んだり、差し込んだりして接合し接着剤に頼らないのもこだわりだ。手や足を軸でつなげたロボットは24カ所の関節が自由に動かせる。
個展は同温泉が持ちかけて実現。直径2・5~13ミリのストローを使った初期から新作まで約30点を披露する。作品のアップ写真も展示し、温泉利用客らが実物と見比べながら鑑賞している。平田さんは「多くの人が出来栄えに驚いてくれ、うれしい。創作の原動力になる」と言う。
十数年前、理容店に来る子どもに楽しんでもらおうと小さなエビを作ったのが始まり。地域の催しで自作を披露し、ノウハウを紹介する本も出版してきた。「身近な素材と道具で作れるのが魅力。ストローアートの世界をもっと広めていきたい」と語る。
入場無料。問い合わせはたけべ八幡温泉(086-722-2500)。
(まいどなニュース/山陽新聞)