後を絶たない夏場の「車内への子ども取り残し」…警視庁などが注意喚起、子どもができるSOSの手法も紹介

温度が上昇した車内に子どもが取り残されて熱中症になる事故を防ごうと、日本自動車連盟(JAF)や警視庁などが注意喚起を行っている。

2022年、静岡県の認定こども園で当時3歳の女児が通園バスに閉じ込められ、熱中症で亡くなる痛ましい事案が起きた。園の元理事長らは業務上過失致死の罪に問われ、今も裁判が続いている。

JAFの最新の集計によると、真夏(8月)の1カ月間に出動したキー閉じこみの救援のうち、子どもやペットが車内に取り残されたままだったケースは全国で87件あった。うち子どもは51件、ペットは36件。通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどして対応したケースが3件あったという(※22年8月1日~31日集計)。

JAFが実施した実験では、気温35℃の炎天下に駐車した車の窓を閉め切った場合、エンジン停止後わずか15分で車内温度が人体にとって危険なレベルに達した。日陰でも7度しか温度は変わらなかったという。JAFは「絶対に子どもやペットを車内に残して離れないで」と呼びかけている。

■もし閉じ込められたら…子どもに伝えたいSOSの方法

警視庁警備部災害対策課も公式Xで注意喚起。子どもが乗用車や通園バスなどの車内に一人で閉じ込められた場合、周囲に助けを求める方法として、子どもの力でもクラクションを押せる方法を掲載した。①水筒の底で押す②お尻を押す、という方法を画像付きで紹介。実際に同課職員が自身の子どもにやってもらったといい「力の弱い小さな子供でも簡単に鳴らせた」としている。

投稿のインプレッション(閲覧数)が264万件を超えるなど広く拡散され、「子どもに教えなければ」「万が一誘拐された場合にも使える」といった声が上がった。

(まいどなニュース・小森 有喜)

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