「ジャンプは印刷悪いから…」北斗の拳作者が暴露「原画で見ると結構いい」と大原画展アピール

「北斗の拳」を描いた漫画家、原哲夫さん(62)とケンドーコバヤシさん(52)が5日、神戸市の兵庫県立美術館で開幕する「北斗の拳40周年大原画展~愛をとりもどせ!!~」(7月6日~9月1日)の内覧会に登壇しました。原哲夫さんは「ジャンプの印刷って結構悪いので…」と精細かつ迫力あふれる絵が雑誌連載時は十分伝わらなかった無念を明かし、「原画は40年たっても案外色あせてなくて」「原画で見ると結構いいかもしれない」と名シーン約400枚をそろえた大原画展をアピールしました。

北斗の拳をジャンプ連載第1回から読むケンドーコバヤシさん(52)が「ジャンプは印刷が弱いという新たな情報が」と驚くと、原哲夫さんは「みんなご存知では」「ジャンプは印刷悪いってみんな知ってますよね」と週刊少年ジャンプの印刷クオリティへの言及を続け、会場は爆笑に包まれました。

「北斗の拳」は1983年、原作武論尊(ぶろんそん)さん、作画原哲夫さんで週刊連載がスタートし、今でも世界中のファンに愛されています。東京、名古屋に続いて神戸で開催される大原画展では、名作ラオウ編までの136話約3000ページから400枚の原画が厳選されました。「てめえらに今日を生きる資格はねぇ!!」と怒髪天を突くケンシロウ、「ケーン!!来ちゃだめ~」と絶叫するリン、「おれの名を言ってみろ」のジャギ、種モミのおじいさん、南斗水鳥拳のレイ、仁星のシュウ、聖帝サウザー、山のフドウ、そしてシン、ラオウと名シーンが目白押しです。

北斗の拳の作画を担った原哲夫さんは「ペリカンのスカーレットやコバルトブルーのカラーインクで描いてた」とし、「ネームと原稿で締め切りが2回あって、(1週間に)2回徹夜が確実にある」「命がけだった」と入魂の作画だったと振り返りました。

「絵が遅く、いつも締め切りギリギリだった」という原哲夫さんは、担当編集者の堀江信彦さんから「どこまでやってんだ」と作業机を蹴っ飛ばされたり、原作者の武論尊さんはスペインへ海外旅行を楽しんでいたりしていた往時を回顧し、「悪い大人に搾取(さくしゅ)されてた」と自虐気味に懐かしんで笑いを誘った。

会場には太った敵役ハートの真ん丸のお腹が触れるコーナーや、黄金に輝くケンシロウやラオウの等身大像、実際に座れる聖帝サウザーの玉座などもある。

(まいどなニュース・伊藤 大介)

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