騙されるな! 高校生のポイ活には危険がいっぱい 個人情報の流出や巧妙な有料課金登録

いつの時代も、高校生はおこづかいが足りないもの。友達とカラオケに行きたいし、流行りの洋服でオシャレしたい、期間限定のスタバのフラペチーノで一息つきたい。やりたい事があふれる中でも、最近高校生が口を揃えていうのは、推し活やゲームの課金です。足りないお小遣いから推し活費用をどう捻出するか?そんな中高生の間で「ポイ活」と呼ばれるポイント活動が行われています。

スタディプラス株式会社(東京都千代田区) の『Studyplusトレンド研究所』が、このほど中高生2994人を対象に行った「中高生対象「おこづかい」をテーマにした調査」によると、中高生の約1割が「おこづかいやアルバイト以外お金を得ている」と回答。またその手段は「ポイ活」がトップで約4割となりました。なお、「ネットフリマ・オークションサービスへの出品」「アンケートモニター」といった回答も上位に入りました。

ポイ活とは、ポイントサイトやアプリを利用して、広告の視聴やアンケート回答、ゲームのプレイなどを通じてポイントを貯め、それを現金やギフトカードなどに交換するものです。しかし、その便利さと手軽さの裏には、実は様々なトラブルが潜んでいることを知っているでしょうか。中高生がポイ活アプリやサイトを利用する際に直面するトラブルについて、具体的な事例を交えて紹介します。

■【トラブル事例1】個人情報の漏洩

▽中学生Yさん

ポイ活アプリに登録する際、氏名やメールアドレス、電話番号などの個人情報を入力する必要があります。中学生のYさんは、ポイ活アプリに登録し、ポイントを貯めるために積極的に活動していました。今月の目標額は〇〇〇円!と意気込んでいたので、とにかく早く使いたい一心で個人情報を入れました。

しかし、ある日突然、身に覚えのないダイレクトメールや電話が頻繁に来るようになりました。メールにはポルノ動画やフィッシング詐欺、出会い系サイトの案内など、一日に数十件送信されるようになりました。

このようなケースは決して珍しくありません。特に中高生は、個人情報の取り扱いに関する知識が不足しているため、簡単に情報を提供してしまうことがあります。ポイ活を始める前に、利用するサイトやアプリのプライバシーポリシーをしっかりと確認することが重要です。

■【トラブル事例2】有料課金

▽高校生Tさん

ポイントサイトは、毎日クリックしたら1P、アンケートに答えたら5P等、無料でポイントがたまるのが基本ですが、効率よくポイントを貯めるために、有料のサービスに入ることを促される場合があります。例えば、Aという有料サイトに登録すれば、500ポイント付与というようなものです。貯まるポイント数がかなり違うので、魅力的です。「500ポイント貯まるなら有料サイトに登録したあとすぐ解約をすればいい」と考え、安易に登録をしますが、登録後、解約方法が分かりづらく、月額料金の請求が続くという事態に陥りました。

また有料サイトの中には、「〇日無料」と書いてあるので登録すると、細かい条件で、解約できない期間が設けられていたり、解約までの手続きが煩雑だったりと、結局課金してしまったという事例もあります。

元々入る予定の有料サイトならいいのですが、ポイ活のために課金をしてしまい、結局損をすることもあるので、解約方法や料金体系を理解した上で利用することが重要です。未成年の場合は、「そもそも有料サービスに登録することはしない」と決めておいたほうがいいでしょう。

■【トラブル事例3】詐欺サイト

▽高校生Lさん

Lさんは、友人から紹介されたポイ活サイトを利用していました。しかし、いくらポイントを貯めても、現金やギフトカードに交換することができませんでした。おかしいなと思っていた矢先、突然アプリが起動しなくなりました。

サイトにアクセスできたとしても、ポイントを貯めるだけ貯めさせて、交換できない仕組みであるものもあります。そのようなものは詐欺サイトの可能性もあります。

このようなトラブルを避けるためには、アプリの評価やレビューを確認し、信頼性の高いものを選ぶことも重要です。

   ◇   ◇

中高生にとって、ポイ活は手軽にお小遣いを稼ぐ手段として魅力的です。しかし、その背後には個人情報の漏洩や詐欺サイト、課金請求などのトラブルが潜んでいます。これらのトラブルを避けるためには、信頼できるアプリやサイトを選ぶこと、個人情報の取り扱いに注意すること、契約内容をよく確認することが必要です。

ポイ活は、目に見えてポイントが貯まっていくので楽しいので得られるメリットも多いかもしれませんが、トラブルに巻き込まれないように十分な注意と対策を心掛けましょう。

注)ポイント数の事例はわかりやすい事例として記載しています。特定のアプリを記載しているわけではありません。

【出典】

Studyplusトレンド研究所/中高生対象「おこづかい」をテーマにした調査(2023年8月29日)

◆くま ゆうこ ネットいじめ、ハラスメント専門家。株式会社マモル代表取締役社長。自身の強みであるWebマーケティングのノウハウを活かし、 いじめや組織のハラスメントを未然に防ぐシステム「マモレポ」を開発する傍ら、学校コンサルティング、いじめ・ハラスメントのセミナー登壇、執筆を行う。

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