貫禄あるけど性格は「姫」 保護されたフレンチブルは甘え上手 困難乗り越え幸せのチケットをつかんだ 

群馬県動物愛護センターに収容された貫禄ある四角い顔のメスのワンコ。当初は「パグ」とみられていましたが、両耳が垂れているのは耳血腫の影響と後に判明。こんなに筋肉質で四角い顔のパグはいないということからフレンチブルドッグと推測されました。

■貫禄あるルックス、でも「姫」な性格

「甘夏」と名付けられたワンコは穏やかな性格。Delacroix Dog Ranch(以下、DDランチ)の預かりボランティアの家に招き入れられてからもすぐになじみました。人間が近くにいるとうれしそうに「なでてほしい」と甘える素振りを見せ、その様子はまさに「姫」そのものでした。

■マイクロチップ挿入も「飼い主登録なし」の謎

動物愛護センターに収容される前、甘夏は群馬県内をひとりぼっちで彷徨っていました。体を検査してみると、マイクロチップは挿入されていましたが、飼い主登録はありませんでした。当初はペットショップで購入されたが、登録していなかったのではないかと考えられました。

後に甘夏の体には帝王切開の跡が確認されました。甘夏は「繁殖犬」として人間から酷使された後、ブリーダーから遺棄されたのではないかと推測されました。

■新しい家族との出会い

DDランチのメンバーは「絶対に幸せにつなげてあげたい」との思いから、甘夏の里親募集を開始しました。

甘夏は他の犬と積極的にコミュニケーションを取りませんが、争いを起こすこともありません。しかし、「なでなでタイム」に他のワンコがちょっかいを出すと、激しく怒り他のワンコを追い払う姿は、姫そのものでした。

■安住の家を見つけた

そんな甘夏に「ぜひうちで迎え入れたい」との里親希望者さんが現れました。甘夏の魅力に引かれたのです。一定期間のトライアルを経て、この家が甘夏にとっての「ずっとのお家」になりました。甘夏は新しい飼い主さんからたっぷりの愛情を受け、日々ご満悦の表情を浮かべ過ごしています。

甘夏には新しい家族とともに、いつまでも穏やかに幸せな日々を送って欲しいと願っています。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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