避難所での懸念は「衛生状態」が最多 「避難所になくて困ったもの」…2位は「冷暖房設備」と「寝具」
突然の自然災害により、避難所での生活を余儀なくされる可能性は誰にでも起こりうるものです。株式会社NEXER(東京都豊島区)とテレネット株式会社(長野県飯田市)が共同で実施した「災害時の避難所」に関する調査によると、避難所への避難で懸念することは「衛生状態」が最多となりました。では、「避難所になくて困ったもの」にはどのようなものがあるのでしょうか。
調査は、全国の男女1000人を対象として、2024年6月にインターネットで実施されました。
調査の結果、「避難所に避難した経験がある」と答えた人は全体の10.1%となりました。また、「避難所への避難でもっとも懸念すること」については、「衛生状態」(34.9%)、「お年寄り・妊婦・障がいがある方など要援護者へのケア」「避難所内の混雑状況」(いずれも14.8%)などが上位に挙げられました。
「衛生状態」と答えた人からは、「避難所内で病気が流行ってしまったら、完全に治すのにはとても大変」(10代男性)、「女性は体をどこで拭けばいいのか(性犯罪に巻き込まれるかも)などの不安がある」(20代女性)などの意見が寄せられました。
そのほか、「父母が高齢者であり、普段のケアが出来ないと健康に支障をきたしかねない」(30代女性)、「混んでいる避難所だといざこざも多くなると聞いたから」(30代男性)といった意見も目立ちました。
次に、「避難所に避難した経験がある」と回答した101人に「避難所になくて困ったもの」を複数回答可で聞いたところ、「スマートフォン充電のための電源」(40.6%)、「冷暖房設備」「寝具」(いずれも39.6%)、「非常食や水など食料・飲料」(36.6%)などが上位に並びました。
他方、「避難所へ持っていって良かったもの・持っていけば良かったもの」としては、「上着・毛布など温度調整ができるもの」(25.7%)、「食料・飲料」(19.8%)、「着替え」(14.9%)がTOP3となりました。
回答者からは、「枕代わりや布団代わりに使えた」(上着・毛布など/40代女性)、「すぐに食料の配布がないから」(食料・飲料/30代女性)といった声が寄せられました。
一方、「避難経験がない」と回答した899人のうち、「避難した方が良いかも」と考えたことがある人は14.0%。そこで、「避難した方が良いかも」と考えたものの避難しなかった126人に「避難しなかった理由、あるいは避難することの懸念点」を尋ねたところ、「避難所内の混雑状況」(20.6%)が最多となり、「人が多い所に行きたくなかった」(30代女性)、「感染症が怖い」(30代男性)などの理由が聞かれたそうです。
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【出典】
▽テレネット株式会社
https://telenet.co.jp/