「もう飼えない」保護団体に持ち込まれた真っ白チワワ 心は深く傷ついていた 預かりボランティアの愛情を受けて「第2の犬生」へ準備中
真っ白の体にキョトン顔がかわいいチワワのジェリー。3歳半ほどのオスですが、飼い主から放棄された過去があります。
飼い主から「もう飼えないから引き取ってほしい」と相談を持ちかけられた犬保護団体restartdog LIEN(以下、リアン)はその事情を聞き複雑な感情を抱きながらも承諾。第二の犬生へ繋げることを目指すことにしました。
■怖がりの性格と傷ついた過去で心を閉ざしていた
保護当初のジェリーは感情を表に出さず、預かりボランティアさんの家の隅っこで引きこもるように過ごしていました。この家にいる複数の先住犬たちを前に、怖がっているようにも感じられましたが、飼い主から突然棄てられたことで心が傷ついているようにも見受けられました。
預かりボランティアさんはジェリーの心情に配慮し、あえて急かすことなく少しずつ環境に馴れ心を開いてくれることを待ちながら世話し続けました。
■仲間のワンコといるときは気が大きくなることも
ジェリーは少しずつ心を開き始め、同じ小型犬たちとの交流もできるようになりました。ここで意外な一面が。ジェリーは仲間の小型犬がいると気が大きくなり吠えたりけしかけたりするようになったこと。散歩中などですれ違うよその家のワンコには激しく吠えることがありました。
これはジェリーの繊細さと怖がりな一面を示しているのかもしれません。預かりボランティアさんは「ジェリーが自信を持ち、安心して過ごせるように」と献身的に接し、ダメな場面ではダメと丁寧に教えました。
■他のワンコへの攻撃よりも「我が道」をゆくように
やがてジェリーは他のワンコに吠えることは減り、「我が道」を行くかのごとく、自分が好きなことやしたいことに熱中するようになりました。散歩では小さな足でチョコチョコ前身。すれ違うワンコにけしかけるよりも、その先に進むことを優先するようになりました。
その姿は、ジェリーの内面に余裕と安心が生まれたように映り、先へ先へと進むジェリーには今度こその「ずっとのお家」があるようにも感じられます。
飼い主から飼育放棄され、不安を抱えていたジェリー。預かりボランティさんの家で成長し、第二の犬生に向けた準備をしています。
(まいどなニュース特約・松田 義人)