伸び放題、汚れてカチカチになった体毛 数時間がかりのカットで大変身 お利口さん&甘えん坊に「うちの家族になって」とラブコール
茨城県動物指導センターに目を疑わんばかりのワンコが収容されました。毛は伸び放題で異臭を放っています。毛には排泄物がこびりつき、コチコチに固まっています。
犬種さえ判別できませんが、当のワンコは人間に甘える素ぶりを見せました。
■皮膚を傷つけたり痛がらないよう慎重にハサミでカット
「しょう」という名前をつけ、引き出すことにしたのが犬保護団体restartdog LIEN(以下、リアン)。まずはその毛をきれいにカットすることにしました。
どれだけ世話を受けていなかったのかは不明ですが、毛がガチガチに固まっていて、一部はバリカンが入りません。皮膚を傷つけないよう、毛を引っ張って痛い思いをさせないよう慎重にハサミでカットしていきました。
全てをカットするのに数時間がかかりましたが、しょうがこの間ずっと我慢してくれました。こんなに穏やかなお利口さんのしょうの世話を飼い主が全くしていなかったことに憤りを覚えますが、スッキリしたしょうのニコニコ顔はリアンのメンバーにお礼を言っているかのようです。メンバーはこの顔を見て、「これからのしょうの犬生」に全力を尽くそうという気持ちになりました。
■何度も面会と熟考を重ねてくれた里親希望者さん
保護してから数日、「しょうを迎え入れたい」という申し出がありました。
この方は迎え入れる決断をするまで、何度もしょうの面会に来てくれ、預かりボランティアさんとも念入りに話をしていました。「家の環境がしょうにとって幸せなのか」「しょうに必要なものは何か」を熟考し、決断したそうです。
「優しい里親さんと出会えて本当に良かった」と喜ぶ関係者でしたが、もっと喜んだのはしょう自身かもしれません。家に迎えいれられると、それまで以上に甘える様子を見せ、すぐにヘソ天。「ここが僕の『ずっとのお家』なんだ!」と喜んでいるようでした。
果たしてしょうはこの家族の元で幸せな犬生を歩んでいくこととなりました。「しょうファースト」で接してくれる優しい飼い主さんのもと、いつまでも天真爛漫に過ごしてほしいと思いました。
(まいどなニュース特約・松田 義人)