「突然現れたこの子…」痩せてボロボロの猫、保護するまでの2週間をつづった投稿が話題 距離を縮めるため「胃袋をしっかりつかむことから」そしてついに
「突然現れたこの子…
痩せてるしボロボロだ…
小柄でまだ大人じゃなさそう
『ウチの子になりませんかキャンペーン』開始してみる!」
突然自宅の庭に現れた猫を保護するまでの経緯をつづった投稿がX(旧Twitter)で話題になりました。
投稿したのは、保護主の「うにこむぎ」さん(@unikomugin)。「良いキャンペーンですね~」「無事に保護できますように」「幸せになってほしい」などと応援コメントがたくさん寄せられました。
猫が初めて現れたのは、6月初旬とのこと。あまりにもガリガリでボロボロの姿だったので、保護主さんは自宅からカリカリのおやつを持ってきて猫に食べさせました。警戒しながらもおいしそうに食べたという猫。程なくして、ご飯の時間になると待っていてくれるようになったとか。このままご飯をやり続けるだけでは…おうちの子に迎えてもいいかもと、そんな思いを抱きつつ、他に猫をお世話をしている人がいないことを確認。6月15日、保護することを決意しました。
「地域の保護ボランティアさんに相談して保護する“Xデー”(6月28日)を設け、徐々になれてもらうことを心掛けました。ボランティアさんから捕獲器をお借りしてまずは開けっ放しで設置しご飯を置いておきました。ご飯の時は毎回お皿を爪でカンカンして合図。まずは胃袋をしっかりつかむことから始め、目をガン見しないように終始薄目で優しい声を掛けながらご飯をあげていましたね。食べている様子も初めはスマホのカメラ越しで画面を拡大しながらでした」
■捕獲器を使わず猫を保護…どうやって?
そして…保護を決めた日から4日後、猫の行動に変化が起きたといいます。
「とうとう触らせてくれるようになったんです。ご飯の後いつもと様子がちょっと違う感じで。サイレントにゃーするし、その辺に体スリスリ…もしや甘えたい? と、手を出してしばし待つと触れそうと思い、そっと頭に手をやるとなでられました。なでている間、ずっとゴロゴロといってて。とってもうれしかったです!」
“Xデー”に向けて、捕獲器の奥に入ってご飯も食べるようになったり、使っていない花壇でくつろぐようになったり徐々に保護主さんとの距離が縮まってきました。さらに距離が縮まってきたら、捕獲器使わず保護できたらと考えるように。ついにその日がやってきたのです。
「保護することを決めてから約2週間、とうとう“Xデー”を迎えました。考えていた通り、捕獲器を使わず抱っこしてキャリーに入れて保護することができました。保護した翌日には病院へ。かかりつけ医によると、おそらく昨年の秋口頃に生まれたのではないかとのこと。なので生後10カ月くらいではないかと言われました。女の子で、『あずき』と名付けました。準備したケージの中ではとてもおとなしく、それでもご飯やミルクは摂ってくれて。またトイレも用意したものでしっかりしてくれたので安心しました」
■保護後、先住猫2匹の反応は…
実は保護主さんのおうちには、先住猫が2匹。来月で4歳になるこむぎちゃん(雌)と、6月に3歳になったばかりのうにちゃん(雌・3歳)がいます。あずきちゃんをお迎えして、2匹の反応はそれぞれ違ったといいます。
「こむぎにとって新参者の登場は二度目のことですが、しばらくは一定の距離を置いて静観していました。時間が経つにつれてケージを伺ったりするようにはなりましたが、積極的に接触する様子はなかったです。うには初めての経験でしたが、とても興味を持って接近してました。ケージの掃除をしてる隙に入り込んであずきの匂いをかいだり…また我が物顔で爪研ぎを使ったり、トイレを使ったり、ハンモックで寝てみたり(笑)。私たちはあえてどうこうせずに猫任せにしようと決めて見守っていました」
こうして先住猫たちにも受け入れてもらえたあずきちゃん。なぜ保護主さんのおうちの庭に現れたのか?尋ねてみると「この辺は野良猫はまず見かけません。近所の方の話では私が見かけたより何日か前から現れてたようです。とはいえ、月齢的に冬を一人で越したとも思えず…捨てられたか、あるいははぐれたか。何にしても胸が痛くなりますね…」と保護主さん。
今回あずきちゃんを保護したことについて「保護2日前、いつもは待ってるのに朝ご飯を食べに来なくて『まさか事故に?!』なんて泣きながらお皿をカンカンしつつ近くの道路をウロウロしたのも今では笑える思い出になりました…ただ正直言うと、うちに来た当初の様子から保護なんて私のエゴなのではないかと思うこともなくもなかったです。でも日増しに環境に慣れていく様子を目の当たりにして良かったのだと思えるようになりました。なんたって私にベッタリで(笑)。
今は無邪気に遊んだり好きな所で寝たり、テレビをすごい観てます。こむぎやうにともそれぞれの距離感と接し方を分けてるようでまあまあ上手く過ごしてます。また今回の保護をXでたくさんの方々が見守って応援してくださって、本当に心強く感じました。感謝です!」と話してくれました。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)