映画上映中にスマートウォッチの光が…苦情相次ぐ 映画館や劇場が「電源OFF」「シアターモード設定」呼びかけ
普及が進む腕時計端末「スマートウォッチ」について、映画鑑賞や観劇の最中に他の人の端末が点灯して気になった、といった声がSNSでは後を絶たない。さまざまな映画館や劇場が電源オフなどの対応を呼びかけているが、なかなか周知されない現状があるようだ。
スマートウォッチには、手首を上げる動きを検知して自動で電源が入る(画面が光る)機種も多い。そのため上映・上演中は電源を切るかカバンの中にしまう、もしくは画面が点灯しなくなる「シアターモード」に設定するといったことが一般的なマナーとされている。
京都市上京区のミニシアター「出町座」は今月中旬、公式Xでこうした配慮を呼びかけた。同日に2本映画を観た人から「2回ともスマートウォッチを光らせている人がいた」と苦情があったのがきっかけだという。上映前のスタッフによる呼びかけでも、スマートフォンの電源オフに関する従来の注意に加えて「スマートウォッチなどの電子機器などをお持ちの方は光漏れなどのご配慮をお願いします」という文言を加えることにした。
シネコン大手「イオンシネマ」も今年4月、公式Xで【みんなに知ってほしいから、やってみた】というコメントを添えて実際にスマホの画面を光らせた状況を実演した画像を投稿。福岡の演劇専用劇場「博多座」も昨年1月、劇場内でスマホやスマートウォッチの画面を点灯させた44秒の動画を投稿し、3万件を超える「いいね」が寄せられるなど大きな反響があった。
それでも同劇場の広報担当者は「状況は劇的には変わっていないというのが正直なところ。上演中に光って注意するということはまだまだあります」とする。引き続き上演前のアナウンスなどを徹底していくという。
(まいどなニュース・小森 有喜)