毛玉だらけでお顔が見えないヨークシャーテリア 飼い主の死去で行き場を失った 預かりボランティアに届いた朗報 「新しいお家が見つかったよ!」

2024年春、犬保護団体restartdog LIEN (以下、リアン)にある相談が持ち込まれました。飼い主が死亡し、6歳ほどのメスのヨークシャーテリアが行き場を失っているとのこと。ワンコの名は「さとちゃん」。

リアンのメンバーは迷わずさとちゃんの保護を決めましたが、対面時、その姿を前に言葉を失いました。毛玉だらけで伸び放題の毛のせいで顔が隠れており、遠目には「犬」とは見えない姿だったのです。

■毛玉だらけの「鎧」を脱ぐとかわいい顔がお目見え

飼い主が亡くなるまで、この間どんな人が世話していたかはわかりませんが、かなり長期にわたって世話がされていなかったようです。メンバーはその毛玉だらけの毛をカットしてもらうことにしました。

「毛の鎧」を脱いだところで、まん丸の目の綺麗な顔がお目見え。さとちゃんが実はとびきりの美人さんであることがわかりました。

■見せ始めた「私が一番」「私を見て」アピール

当初のさとちゃんは憔悴し切っており、預かりボランティアさんの家でも引きこもったような状態が続いていました。しかし、預かりボランティアさんや他のワンコとの交流を経て、少しずつ本来の性格を表すようになりました。

そこでわかったことは、本来のさとちゃんは「私が一番」の姫的な甘えん坊さんということ。他のワンコと並んだ際の「私を見て」アピールがすごく、ときには他のワンコを蹴散らすことも。

パワフルな性格のお姫さま・さとちゃんですが、素の自分を出してくれるようになったのは良いことです。他のワンコの中には威嚇され続けてちょっとかわいそうな子もいましたが、それでも相性次第では仲良くできることも。さとちゃんにぴったりのお家が見つかるよう、リアンではほどなくして里親募集をスタートさせました。

■さとちゃんはパパさんの「2人目の娘」になった

保護から2カ月ほどが経過し、うれしい知らせが舞い込みました。「うちの家族になって欲しい」という里親希望者さんが現れたのです。

さとちゃんに少々手を焼くこともあった預かりボランティアさんは、巣立っていくさとちゃんを寂しく思いながらも、里親希望者さんの元に連れて行きました。

里親希望者さんの家のパパさんは「さとちゃん! さとちゃん!」と連呼。この家のママさんと1人娘さんは笑っていましたが、さとちゃんがこの家の中心になることを大いに喜んでいる様子でした。

別れを少し寂しく思った預かりボランティアさんでしたが、「こんなに温かい家庭なら、さとちゃんはきっと幸せになるはず」と確信。さとちゃんは正式譲渡となりました。

後に届いた写真ではすっかり家族になじみ、笑顔のさとちゃんの姿がありました。パパさんにとっては「2人目の娘」となったさとちゃん、これからもずっと幸せにね!

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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