フランスの友人が知っていた“日本語の言葉”に衝撃 「昔に比べると改善されているけれど…」海外4年半で見えてきた日本人の長所短所
日本で暮らしていた人が海外で生活するようになると「海外のここが素晴らしい」や「日本のこれは海外になくて不便」など、さまざまなギャップを感じるようです。では実際に、日本人には当たり前だけれど、海外の人から見たら便利と思われるようなこととは、どんなものなのでしょう。
自身も4年半海外で生活をし、現在は21カ国語対応の英会話カフェ&スクール「Petit Planet」を運営されているティナディティア舞香さんに話を聞きました。
ーー日本のいいところはどのような所だと思われますか
ルールを守るという点がもっとも印象的な日本の良いところです。飲食店や電車などで列を作って並んでいるのを見ると、日本人的だなと感じます。
同じくルールという点では、時間を守ることも日本の良さですね。日本では電車が遅延すると、その遅延時間が3分だったとしても駅で案内されます。
私がフランスに住んでいた頃は、職員のストライキにより1日中電車が動かないということもありました。ストライキで公共交通機関が動かなくなるなんてことは日本では考えられないですよね。
モーリシャス共和国に住んでいた時には、郵便局に行った際に職員が昼休み中で閉まっていました。しかも昼休みが終わる時間になっても職員が戻ってこないということもあり、これも日本ではありえないと思います。
また、治安の良さも日本のいいところです。日本で携帯電話や財布を落としたことがありますが、いずれも警察や商業施設の案内所に届けられ、無事に見つけることができました。海外に住んでいた時は、そうはいきません。カフェで荷物を置いてトイレに行っただけで盗まれたという話も耳にしたことがあります。
ーーでは逆に日本で悪いと感じることはありますか
スモールトークが難しいという点ですね。スモールトークというのは、ちょっとした雑談や世間話のことをいうのですが、海外だとホテルのエレベーターで一緒になった人に「どこから来たの?」など気軽に話しかけるのですが、日本でこれをやると不審に思われることが多いです。先日も外国人の夫が、近所の人に「どこに行くの?」とスモールトークをしようとしたのですが、突然話しかけたことで近所の人には驚かれていました。
その他、私の所で働いているスタッフのなかには、コンビニの店員にスモールトークをしても、何も返答してくれなかったと残念がる人もいます。
また昔と比べると改善されていることですが、労働環境が悪いという印象があります。フランス人の友人は、日本語がほとんどわからないにもかかわらず「過労死」という言葉は知っていました。
ーー過去に住んでみて良かった国はありますか
私自身が海が好きということもあり、モーリシャス共和国での生活が印象深いです。モーリシャスは島国で、少し道を歩けば海にたどり着き、マリンスポーツを楽しむことができます。
また、モーリシャスの人たちは、他国の人に対して抵抗がないようで、モーリシャスでは珍しい日本人の私に対しても、仲良くしてくれようとしてくれました。
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◆ティナディティア舞香(てぃなでぃてぃあ・まいか) 2011年より大阪府茨木市別院町で21カ国語対応の語学カフェ&スクールを経営。生徒は3歳~80代まで。自身はフランス語・英語を教えている。語学が好き。
(まいどなニュース特約・長澤 芳子)