「また逢う日まで」仙台空港のお見送り電話って?「別れを惜しむ会話が聞こえて涙ぐむ」
SNSで紹介された仙台空港のお見送り電話が話題です。
ガラス越しに向かい合うようにして設置された電話が。「また逢う日まで」「受話器を取るとガラスの向こう側とおはなしができます」と書かれています。
スマホが普及した今だからこそ、あえて別れの場面は電話で、というエモいシチュエーションを想起させる画像には4.8万いいねが集まる大反響となりました。仙台空港に聞きました。
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--いつ頃からあるんですか?
担当者:1997年、現在の旅客ターミナルビルのオープン時に設置されました。当時はスマホもなく、保安検査場通過後の制限エリアでも、ご家族やご友人などと顔を見ながら搭乗までの時間を過ごしていただけるよう設置したものです。
--どのような使い方を?
担当者:ご家族にてご利用される方が多いように感じます。 年末年始、GW、お盆など帰省シーズンにてお孫さまやお子さまとの別れを惜しむ、などですね。
--印象に残るエピソードは
担当者:「お孫さまやお子さまとの別れを惜しむ電話内容が聞こえてきて涙ぐんでしまう」 と、設置場所側で働くテナント様から聞いたことがあります。
--スマホとは違う、お見送り電話の魅力とは?
担当者:ガラス越しにはこれから旅立つ大切なご家族やご友人、その後ろには滑走路や、離着陸する航空機が見えます。非日常の特別な空間であり、印象に残る思い出の一つになると考えています。振り返ったときや再度空港に訪れたときに、当時を思い出し、ご家族やご友人との絆がより深まればうれしいです。
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SNSでは「これは切ない」「トレンディドラマみたい」「空港での今までのお別れシーンを思い出して涙でてきた」など大きな反響がありました。
お見送り電話は、昭和50年に宮崎空港が「もしもしコーナー」を設置したのが始まり。コロナ禍で撤去した空港もあるそうですが、函館空港の「もしもしコーナー」、秋田空港の「おなごりホン」など、主に地方空港で現在も活躍中。最後の一言を電話線で繋がり伝える。また逢う日まで、その一言で支えられる人も多いのではないでしょうか。
(まいどなニュース特約・ゆきほ)