冷房の設定温度…東京は世界12都市で一番高く 「電気代が気になる人」も最多
連日、猛烈な暑さが続くなか、多くの人が使用するエアコン冷房の温度を最も高く設定しているのはどの都市なのでしょうか。ダイキン工業株式会社(大阪市北区)が、このほど発表した「ダイキン 世界の空気感調査」の結果によると、世界の12都市中、「東京」が平均26.2℃で最も設定温度が高いことが分かりました。
調査は、「東京都(日本)」「上海市(中国)」「ヒューストン(米国)」「ニューヨーク(米国)」「ニューデリー(インド)」「サンパウロ(ブラジル)「バンコク(タイ)」「パリ(フランス)」「マドリード(スペイン)」「ラゴス(ナイジェリア)」「リヤド(サウジアラビア)」「イスタンブール(トルコ)」の12都市に居住し、自宅にエアコンを保有する20~60代(各都市100人)を対象として、2024年5月~6月の期間にインターネットで実施されました。
まず、1年で最も気温が高い1カ月間での「各都市のエアコン冷房の平均設定温度」を調べたところ、設定温度が高い順に「東京」(26.2℃)、「バンコク」(25.1℃)、「上海」(25.0℃)と、上位にはアジア圏の都市が並びました。反対に最も設定温度が低かった都市は「ラゴス」(21.9℃)で、東京との差は4.3℃となりました。
また、エアコン使用時の「電気代が気になる人」の割合をみると、12都市の平均が83.3%だったのに対して、東京は92%と最も多くなっています。
続けて、1年で最も気温が高い1カ月間での「1日あたりのエアコンの平均使用時間」を調べたところ、「ヒューストン」(17.2時間)が最も長くなり、41%の人が「24時間」使用していることが分かりました。次いで、「リヤド」(14.9時間)、「ニューヨーク」(12.6時間)、「東京」(12.2時間)が続いています。
エアコンの消費電力量は「外気温」と「設定温度」の差が大きく関係することから、各都市において最も暑い月の「平均最高気温と平均設定温度の差」についても調べたところ、差が大きい順に「リヤド」(平均最高気温44.0℃、平均設定温度23.4℃、差分20.6℃)、「ニューデリー」(同40.0℃、同23.2℃、同16.8℃)、「ラゴス」(同34.0℃、同21.9℃、同12.1℃)という結果になりました。
なお、「東京」(同32.0℃、同26.2℃)は5.8℃、最も差が小さい「パリ」(同26.0℃、同23.7℃)は2.3℃でした。
また、自身が住む都市の気温の変化について、「10年前と比べて暑くなった」と回答した割合をみると、「バンコク」(87%)が最も高く、次いで「ニューデリー」(81%)、「サンパウロ」(78%)が続きました。
さらに、「10年前と比べてエアコンはより必要になった」と答えた割合では、「サンパウロ」(81%)、「バンコク」(79%)、「リヤド」(73%)、「ニューデリー」(72%)、「上海」(71%)、「ラゴス」(70%)といった都市で7割を超えています。
その一方でエアコンの普及率をみると、「インド」で5%、「南アフリカ」で6%、「ブラジル」で16%と、「エアコンがより必要になった」と答えた都市がある国や地域のなかに普及がまだ進んでいない都市が多いことも分かったそうです。