「即戦力で働けると思った」…出戻り転職経験者は約1割 「給与・待遇の保証で検討する」未経験者は約半数
エン・ジャパン株式会社(東京都新宿区)は、同社が運営する総合求人サイト『エン転職』にて「出戻り転職」についての調査結果を発表しました。同調査によると、出戻り転職した理由は「即戦力で働けると思った」が最多となりました。一方、出戻り転職未経験者も約半数が「給与・待遇が保証されれば検討する」と回答したそうです。
調査は、同サイトユーザーの男女4353人を対象として、2024年5月~6月の期間にインターネットで実施されました。
調査の結果、一度退職した会社に「出戻り転職したことがある」と答えた人は全体の9%。そこで、「出戻り転職したことがある」と答えた人にそのきっかけを複数回答で教えてもらったところ、「在籍時の上司に誘われた」(35%)、「在職時の社長・役員・人事に誘われた」「自分から企業側に相談した」(いずれも24%)、「在職時の同僚・後輩に誘われた」(19%)などが上位に挙げられました。
これを年代別でみると、最多の「在籍時の上司に誘われた」は、20代が28%、30代が46%となり、18ポイントの差がみられました。
また、「出戻り転職した理由」については、「即戦力として働けると思った」(35%)、「社員や風土に馴染みがあり、働きやすいと思った」(34%)、「家庭の事情で退職したが、落ち着いた」(20%)などが上位に並びました。
年代別でポイントの差がみられたのは、「転職先で上手くいかなかった」で、20代の28%に対し40代では8%と、20ポイントの開きがありました。
「出戻り転職をして良かったこと」について回答者からは、「業務内容を理解しているため、新しく仕事を覚える必要がなかった」(20代男性)、「家庭の事情を知っているので、事情も踏まえて働き方を提案してもらえた」(30代女性)といった声が寄せられました。
一方、「苦労したこと」としては、「出戻りを良く思ってない職員が一定数いて、嫌がらせを受けた」(30代男性)、「以前と仕事のやり方が変わっており、覚えるまでに時間がかかった」(30代男性)などの声も目立ちました。
次に、「出戻り転職したことがない」と答えた人に、「出戻り転職したいと思いますか」と尋ねたところ、13%の人が「思う」(とても思う3%、思う10%)と回答。
また、「出戻り転職したいと思う理由」については、「経験を活かして元の会社に還元できそうだから」(32%)、「かつての部下や同僚がいて、一緒に働きたいから」(27%)、「家庭の都合などで退職したことに悔いがあるから」(25%)がTOP3となりました。
年代別でポイントの開きが最も大きいのは、「かつての部下や同僚がいて、一緒に働きたいから」で、20代が39%だったのに対して、30代では23%と、16ポイントの開きがみられました。
最後に、「出戻り転職したことがない」と答えた人に「どんな条件・状況があれば、出戻り転職を検討しますか」と尋ねたところ、「給与・待遇等が保証されている」(48%)、「オンの合った社長や社員たちから誘われる」(30%)などが上位を占めました。
ちなみに、「出戻り転職したいと思わない会社を退職した理由」としては、「給与・待遇」(36%)、「職場の人間関係」(34%)、「勤務時間・残業・休日出勤」(25%)といった回答が上位に挙げられました。