ゴールデン・レトリーバーの子犬は大動脈弁狭窄症 無垢な瞳と愛らしいしぐさが皆を幸せに よき家族との出会いを待っている

静岡県を拠点に、行き場を失った犬猫を保護し幸せへとつなぐ団体、アニマルフォスターペアレンツ(以下、アニマルフォスター)。2024年5月、団体に動物病院から相談がありました。

繁殖場から「様子がおかしい」と持ち込まれたメスのゴールデン・レトリーバーの子犬(生後3カ月ほど)を検診したところ、先天性心疾患を抱え、行き場を失っていると言います。動物病院はあくまでも治療を行うところで、世話をし里親さん探しをすることはできず、なんとか保護してもらえないかというものでした。

アニマルフォスターの代表は快諾。すぐにこの子犬を引き取り、「ポニー」と名付けました。

■重篤な持病をよそにいつも明るく無邪気なポニー

ポニーの先天性心疾患は「大動脈弁狭窄症」でした。心臓の左心室と大動脈の間にある弁のが狭くて十分に機能せず、心臓から全身に血液が流れにくくなる病気です。重度の場合、不整脈を起こすこともあり、突然死に至ることもあります。

生まれて3カ月ほどのポニーが大変な持病を抱えていたことに心を痛める代表でしたが、幸いなことに当のポニーは元気いっぱい。無邪気に遊び、心配する人間たちをむしろ癒してくれました。

■積極的な「遊んで」アピールに先住犬もタジタジ

まだ散歩が苦手ですが、エサをよく食べ、オモチャで遊び、シェルターの先住犬にも積極的に「遊んで遊んで」とちょっかいをかけます。

ポニーの強いアピールを前に、成犬のほうがビビって逃げていってしまうほどですが、当のポニーは「どうして遊んでくれないの?」と悪気のないキョトン顔。

こんなにかわいいポニーですが、こんほ少しずつ犬社会のルールを学び「飼い犬」として「ずっとのお家」に結ばれるよう成長を目指します。

■持病も含めて迎えてくれる里親さんとの出会いを待つ

ポニーの大動脈弁狭窄症は完治するものではなく、定期的な検診や医療ケアが必要です。成長につれて、ポニーの体にどんな影響をもたらすかもわかりません。

健康なワンコに比べて譲渡先を見つけるハードルは高いと言わざるを得ません。しかし、持病も含めて迎え入れ、ポニーの生涯に寄り添ってくれる家族はきっといるはずだと、先日里親募集がスタートしました。

いつも笑顔で天真爛漫のポニー。その太い脚から想像できるのは、これから先もっともっと大きくなっていくこと。1日も早く「ずっとのお家」「ずっとの家族」が見つかってくれると良いですね。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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