動けない三毛猫 交通事故で骨盤骨折の大けがだった 大手術を乗り越え脅威の回復力 この先には幸せのごほうびが待ってるよ

2024年春、千葉県我孫子市内で保護団体・ねこ友会が外猫のTNR活動を行っていたところ、動けなくなっているメスの三毛猫がいました。

食べ物も口にできていない様子で、かなりやつれています。ハナちゃんはTNRではなく保護に切り替え、ねこ友会のメンバーはすぐに動物病院へと搬送しました。

■骨盤骨折と尿道圧迫を患い食欲もままならない状態

動物病院での検査結果は、片側の骨盤骨折と尿道圧迫。即入院することになりました。

自力での排尿ができないためカテーテルを装着し、そして骨盤骨折は後日手術を行うことになりました。

ハナちゃんにとってみれば、苦痛に耐えていたところを動物病院に運ばれたわけです。不安そうな表情で、エサもあまり口にせず、「ちゅーる」を少しなめる程度でした。

■人間の心配をよそに脅威的な回復力を見せてくれた

後に実施された手術はかなり大掛かりで、折れた骨盤を適切な位置に戻し、一定期間ピンで固定し、術後3カ月ほどでの完全接合を目指すものでした。

他方、執刀した部位が坐骨神経が通るあたりでもあり、接合できたとしても、以降のハナちゃんになんらかの障がいなどが残らないか不安もありました。

術後数時間ほどはぐったりとし、疲れた表情のハナちゃんでしたが、翌日、翌々日と元気を取り戻し、大手術からわずか5日後には無事に退院することができました。

退院後、ねこ友会の会員さんの家でお世話を受けることになり、さらに元気を取り戻し、数日で自力でのトイレに成功。そして上半身を立ち上げられるようにもなりました。

■けがが完治した後は、さらに幸せが訪れますように

脅威的な回復を見せるハナちゃんを前に、動物病院の獣医師もびっくり。治りの早さから、術後約10日後には抜糸に至りました。

まだまだ安静に過ごすことは最優先ですが、ハナちゃんのストレスが溜まらないよう、やりたいことはできる限りさせてあげたほうが良いと考えた会員さんは、体の負担がない程度に、ハナちゃんが大好きな猫じゃらしを使って遊んであげています。

こんな会員さんの優しい気持ちに、ハナちゃんも次第に甘えるようになり、ときには「お母さ~ん、おやつはまだかニャ~」と催促するほどに。大手術を脅威の回復力で乗り越えたハナちゃん。完全に骨盤が接合した後、さらに幸せな第二の猫生へとつながってくれると良いなと思いました。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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