「今日、雨やばいよね」一言でつながる“戦友の絆” 保育園送迎めぐる「15秒の会話」の深さに、ネット感涙
夏といえばカンカン照りの真夏日を想像する人が多いでしょう。しかし突然の夕立やゲリラ豪雨など、安定しない天気も夏ならではのものといえます。そして子育てしている人にとって雨の日の問題といえば、子どもの送迎が普段以上に重労働になってしまうことです。
そんな雨の日の送迎を繰り返しているママ(戦友)達の会話が以心伝心すぎるという話がX(旧Twitter)で公開され共感の声が寄せられています。
冒頭、雨でドロドロになっているお互いの服装や髪型を見て、第一声から「今日、雨やばいよね」というハモリで始まりました。作者の真船佳奈さんは、傘を差したがるお子様を自転車に押し込み号泣され、一方の元同僚のママさんはすべてを諦めてタクシーへ荷物とお子様を必死に詰め込み今に至るというお互いの状況説明をして解散します。
そのやり取りにかかった時間は、なんとエレベーターが到着する15秒ほどです。元同僚のママさんとお互いが独身時代に飲み明かした時よりも、送迎時にたまたま顔を合わせた時の会話の方が濃密なやり取りをしていると真船さんは語っています。
この出来事や雨の日の送迎について、作者の真船佳奈さんに話を聞きました。
ー雨の日に自転車で送迎する際、一番苦労するポイントはどんな点でしょうか
子どもは雨が降っていると長靴をはきたがり、傘を差したがります。さらに水たまりをぴょんぴょん跳ねたいため、自転車に乗るよ~といってもなかなか乗ってくれません。
傘を離さない息子を自転車に突っ込み、「かさしゃしゅ~~~!」と言っている息子の上からレインカバーを閉め、レインコートでずぶ濡れになりながら保育園まで連れていくのは、すべてが大変です(笑)。
ーはじめて雨の日に送迎したときの、印象に残っているエピソードはありますか?
歩けないうちはだっこで傘をさして登園していたので、はじめての雨の日の送迎は特に苦労しなかったですね。
けれど自分で歩けるようになってから初めて雨の日の送迎をした時はとても大変でした。息子が傘を持って踊ったりするのですが、途中で飽きて傘を投げ出してずぶ濡れになるわ、水たまりに突っ込むなど、洗礼を受けました。
この時、子どもの雨に対する興味の強さと、それを抑えるのは容易ではないということを思い知らされましたね。
ー送迎に限らず「雨の日といえば」で思い出すことはありますか?
昔は雨が降っていると「あー雨かあ、やだなあ」くらいしか思わなかったのですが、子どもを産んでからは、もっと厄介な存在に感じるようになりました。
例えばベビーカーのレインカバーはかさばるし、電車移動の際はエレベーターで地上を経由しないと乗り換えられません。しかも片手で傘を差しながら片手でベビーカーを押すのも難しくいつも苦労しています。なので、いつしか「雨だから外に出ないようにしよう」と思うようになりました(笑)。
ー同期の方とは今でも飲み会やお茶会など、送迎時の会話以外での交流はありますか?
今は家族ぐるみでつきあっています。出会った当時とは付き合いの形が変わりましたが、大好きだった同期の子どもは特別な存在なので、結婚式から、子どもの出産、そして成長といろいろな節目を一緒に過ごすことができて、とてもうれしいです。
ランチはよくしているのですが、会うと相変わらず会話が止まらないです。
ー最後に、雨の日の送迎で「あったらいいな」と思う便利グッズなどはありますか?
雨の日は家の中にドアが現れて、ドアを開けると保育園の先生が手を広げて待っているなど
都合のいいアイテムが欲しいです。ください。
◇ ◇ ◇
雨の日の送迎は大変ですが、同じ境遇の仲間との短い会話が心の支えになることもあります。共感し合うことで、少しでも気持ちが軽くなる瞬間を大切にしたいものです。
(海川 まこと/漫画収集家)