京都人「京都に旅行に行くなら、宿泊は奈良にするのです」メリットずらり 「滋賀もええんちゃうかな」
京都に住む人から、京都に遊びに来ようとしている人に向けた語りかけが、Xで話題になりました。
「聞こえますか… 今年の夏に京都に遊びに来ようとしているあなたの心に…直接…語りかけています…
…宿泊は…奈良にするのです…奈良なら京都の3分の1の宿泊代ですみます…京都までは電車で35分…
…しかも奈良ならでは…鹿を見れちゃう特典付き…
…さあ奈良に宿泊するのです………」
このポストに気づきを得られた人から感謝の言葉や、共感するコメントがリプ欄に集まり、6万を超える「いいね」がつきました。
「京都まで近い…!!」
「奈良ならそんなに安いんですね! なら、奈良に泊まった方がお得ですね!」
「最近の奈良周辺は新しい宿泊施設が建ってますから少し前よりは便利になりましたね」
「…大仏も…待ってます……」
「しかも予約も取りやすい…!」
「京都人がいうんですから間違いない!!」
「オーバーツーリズム回避として秀逸」
また、滋賀をおすすめする人も多く、ほかに高槻や枚方を挙げる人もいました。ちなみに奈良から京都の35分は、有料の近鉄京都線特急に乗った場合です。直通の急行なら47分。滋賀の大津駅ならJRで京都駅から約10分という情報もありました。
ポストした「京都花園教会水族館 入場無料 寄付運営13年目 国内屈指!外来種問題啓発の淡水魚 爬虫類教会水族館」(@mokusokai)さんにお話を聞きました。
──「奈良もいいよ」というお気持ちで投稿されたのですか?
京都に住んで17年になりますが、なかなか奈良に行く機会がなかった中で、5年ほど前に乗り鉄の方に誘われて奈良に行きました。その際、近鉄奈良線の車窓がほんとに素晴らしく特に平城京跡を走り抜けるところは感動して見入ったのを覚えています。その時乗った車両もビスタEXという2階建て車両でしたのでその感動もひとしおでした。元々、奈良は遠いというイメージを持っていたため、この感動と共に「なんて近いんだ!」というのがその時持った印象です。
──なるほど。そのときの体験が今回のポストにつながったのですね。
コロナ後の京都市のオーバーツーリズムの問題も報道されるようになり、また実際の京都の宿泊費自体も高く、市民生活にも影響が出ているほどに観光客が多くなっています。しかも今年は酷暑ということもあり、夏の京都は他府県の方が思っているイメージより大変な状況です。その中で遊びにくるのでしたら、あの車窓の感動を味わってもらったりビジネスマンの宿泊の穴場として奈良を利用してもらえたらと思いました。鹿も注目されていますし。
──ほかにも奈良の魅力をコメントされていましたね。
JR線の大和路快速の「郡山」周辺の車窓も普段見れない「金魚の養殖のため池」を見ることができ、楽しいです。奈良は金魚の繁殖地でもあります。水族館を運営していることもあり、子どもたちに大和郡山市を金魚の聖地として見せる事もあります。
──京都の宿泊についてはどのように感じられていますか?
住んでいる私にとって、個人的な感想にはなりますが、高嶺の花です。ホテルは多いですが、宿泊代が高すぎて様々な家庭環境の子たちを泊まらせることは残念ながらできません。また世界有数の観光地ということもあり、歴史的・文化的なものに触れたりまた見せたくても人・人・人で実は、京都市内を子どもたちと回ることはあまりできていません。子どもたちもその状況をよく知っているので京都観光に乗る気になれないというのが正直な感想です。
──京都に住む子どもたちが、地元の歴史や文化にふれにくい状況になっているのですね…。
どうしても京都観光の一極集中になることが多いので、まだまだ私たちの知らない素晴らしい場所が京都市も含めて他に沢山あると思いますので、情報を共有しあって楽しい夏の思い出が作れることを願っております。
【花園教会水族館】
13年目を迎える完全寄付で運営されている外来種ばかりの淡水魚・爬虫類水族館。6割が飼育困難・放棄・遺棄された生き物で、命の大切さや近年問題になっている外来種問題を扱っている水族館です。餌やりやメンテナンス作業は、近所の子どもたちがおこなうという珍しい水族館。一般公開日は土・日午後2時~5時(スペースに限りがあるため、1時間20名の完全入替制)。平日はHPより予約可能です。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)