石垣島から東京へ 長期間つながれっぱなしだったシニア犬 うれしくなるとその場でくるくる 元気な甘えん坊が目指す第二の犬生
西東京で保護活動に取り組むチーム「いぬとずっと ハッピーアダプション部」。
同チームと懇意の沖縄・石垣島の保護ボランティアさんからの依頼で、オスのミックス犬・こいろを東京に呼び寄せ世話することになりました。
こいろは石垣島の飼い主のもとで10年以上を過ごしていたようですが、とある事情で行き場を失いました。シニアの域に入っていることもあり、長い飛行機の旅で体調を崩したりしないか心配がありました。
■うれしい場面では必ずクルクル
東京のメンバーが羽田で会ったこいろは、元気なお利口さん。落ち着いた様子は確かにシニアですが、体も表情も実年齢よりも若く見えるイケワンくんでした。
事前に聞いていた話では、「こいろは興奮するとクルクル回る癖がある」とのこと。以下は保護ボランティアさんの推測ですが、「以前の飼い主との生活で、長期間繋がれっぱなしだったことから、うれしくなると、その場でクルクル回るのかもしれない」とのこと。
メンバーが散歩に連れて行こうとすれば、うれしくてクルクル。エサをあげようとすればテンションが上がってまたクルクル。さらに高揚が高まると垂直にジャンプ。まるで駒のようです。
メンバーは「月齢から言えばハイパー老犬だ」と話し、回りすぎてけがなどをしないよう、見守ることにしました。
■感情表現豊かな一方、空気を読めるお利口さんでもあった
甘えん坊が過ぎる一面もあり、部屋の中ではいつもメンバーの後を追いかけ、ときには、メンバーが行く場所に先回りして待っていることも。大好きな「散歩」という言葉には敏感で、このワードを耳にするとまたクルクル。
感情表現が豊かで人間をよく見ているお利口さんでもあり、部屋の中にあるものを破壊するようなこともなければ、脱走しようとすることもありません。いたって飼いやすい元気なワンコでもあります。
■生まれつき歯に問題があるものの基本は元気なハイパー老犬
こいろは生まれつき歯並びが悪く、欠損している歯もあるため、一般的な成犬用のエサだとボロボロこぼしてうまく食べることができません。ジャーキーなどのおやつをあげても、自分で噛みちぎることができません。
「では細かくすれば良いのか」と言うと、必ずしもうまく食べられるわけでもなく、大きさや形状によって「口にできるもの」「上手に食べられないもの」があるようです。
メンバーはこの点を1つずつ試しながら確認しているところですが、強いてあげられる問題点と言えばこの程度。基本は明るく元気なハイパー老犬なので、先日よりついに里親募集がスタートしました。
近い将来、こいろの元にさらにクルクルが止まらなくなるほどの、幸せな出会いがあると良いですね。いつも元気なこいろにピッタリの家族が見つかりますように!
(まいどなニュース特約・松田 義人)