前足で器用に食べる外猫 口元の病気だった 無事に保護され患部を治療 元気を取り戻した
関西のとある民家の敷地に度々姿を現すようになった外猫さん。どうも口に病気を抱えているようで、民家の方がエサをあげても口にする度に大きく声をあげ、とにかく痛そうです。この口の痛みのせいか、エサを前足で食べる姿も見せます。
痛々しい姿を見てしまった民家の方は「病院に連れていってあげたい」と考えるようになり、猫のサポートをする会社「ねこから目線。」に安全な捕獲保護を相談しました。
■捕獲器の中のエサを、確かに手ですくって食べ始めた
「ねこから目線。」のスタッフは、外猫さんが現れる時間よりも先に現場に訪れ捕獲機を設置しました。捕獲機の設置を外猫さんに見られないようにするためです。
スタッフ、民家の方が待機する中、ようやくいつもの時間通りに外猫さんが姿を現しました。「お腹空いたー! やっとエサの時間だ!」とルンルンの足取りです。外猫さんは見慣れぬ捕獲機に一瞬戸惑いながらも、エサを目指してどんどん捕獲機の中へ。
そして、聞いていた通り、エサをすくいあげてバクバクとうれしそうに口にしています。なかなか珍しい姿に戸惑うスタッフでしたが、ここで捕獲機を作動させ無事に外猫さんを捕獲保護。ホッと胸を撫でおろしました。
■抜歯などの大がかりな治療を経て健康を取り戻した
捕獲保護の後、外猫さんの口の状態を目視すると、確かにとても悪そう。触ればまた大きな鳴き声をあげました。
スタッフはすぐに懇意の動物病院「のらねこさんの手術室」に連れて行き、適切な治療を実施してもらうことにしました。抜歯などにも及ぶ大掛かりなものでしたが、のちに外猫さんは健康を取り戻し、再びリターンされることとなりました。
外猫さんは、今も民家の方のところに度々やってきてはエサを食べています。
口が治った今も前足ですくって食べるクセは相変わらず。その独特の動作がまたかわいらしく映ります。そして、今日も助けてくれた民家の人、近隣の人たちを癒し続けているそうです。
(まいどなニュース特約・松田 義人)